研究課題/領域番号 |
22650197
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
平吹 喜彦 東北学院大学, 教養学部, 教授 (50143045)
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研究分担者 |
塚脇 真二 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (00222133)
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キーワード | アンコール文明 / ESD / 時空間スケール / 環境変遷 / 伝統的な暮らし / 家族 / 生態系サービス / 教材創出 |
研究概要 |
プロジェクト初年にあたる平成22年度は、(1)「時空を旅するESD教材」の出版に至る工程および役割分担の再確認、(2)教材の基本設計、(3)メンバーそれぞれが保有する諸資料の整理・分析・加工、(4)欠落情報の補完および主要な関係者・関係機関への協力要請、(5)ビジュアル教材(日本語試作版)の編集、を実施した。 まず2010年5・6月、「ESD教材出版に至る工程と役割分担」および「基本設計の骨子」に関して、平吹が提示した試案を軸に、プロジェクトメンバー(塚脇、富田(連携研究者)、平吹)間でインターネットを介して議論を交わした。その後、それぞれのメンバーは、「時空を旅するESD教材」の素材となる(1)カンボジアの至宝「アンコール遺跡群」、および(2)その盛衰に深く関与した「トンレサップ湖からクーレン山地に至る多様性に富んだ地域の環境」について、自らの専門領域にかかわる既存資料(文献や画像、オリジナルな調査データなど)を整理・分析し、また補足収集する作業に入った。塚脇は6~9月にカンボジア・シェムリアプ地域を3度訪問し、カウンターパートである国立アンコール遺跡整備機構と研究推進に向けて打ち合わせを行い、さらに共同で視察・調査を実施して、プロジェクトの基盤を固めた。平吹・富田はこの間、もっぱらディスクワークに専念し、新たに抽出できた学術的知見を国内外の学会で発表するとともに、その一部を印刷物として公表した。塚脇も研究成果を市民公開シンポジウム(東京・金沢)などで発表し、またその一部は毎日新聞の新年特集号に大きく掲載された。2011年2月には、平吹・塚脇がそろってシェムリアプ地域を訪問し、国立アンコール遺跡整備機構副総裁と合同調査・打ち合わせを行った。地域の内部状況に肉薄しうる、次年度の研究工程も明確にできた。
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