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2010 年度 実績報告書

悪性腫瘍における未知の融合遺伝子の発見を可能とする新規ベクターシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22650234
研究機関久留米大学

研究代表者

水野 晋一  久留米大学, 医学部, 助教 (40569430)

キーワードゲノム / 癌 / バイオテクノロジー
研究概要

染色体転座による融合遺伝子形成は造血系腫瘍に特異的と考えられてきたが、近年、上皮性固形腫瘍においても融合遺伝子がその腫瘍性に関与することが明らかになってきている。本研究では、環状化DNAの結合両末端解析を基本とする融合遺伝子発見のための新規ベクターシステムを開発し、実際に応用することを目標としている。本システムでは、腫瘍由来の環状化cDNAライブラリーに固有の塩基配列部位を挿入し、この固有塩基配列の両端にnicking酵素認識部位を配置することにより、各cDNAに固有のDNA結合段端を形成させ、単分子DNAのみからなる環状化DNAライブラリーを作成する。プラスミドを用いた基礎研究から、本システム導入で、複数分子DNAからなる環状化DNAのノイズは1/100以下に減少させられた。さらにendonucleaseにより固有配列のミスマッチ結合を排除することでこのノイズは1/1000以下と大幅に削減することが可能であった。本方法をすでに融合遺伝子(bcr/abl)が明らかとなっている細胞株(K562)へ応用し最適化を行い、高精度に融合遺伝子を検出することに成功しており、上皮性固形癌、特に胃がん・大腸がんにおける融合遺伝子発見への本方法の応用を開始している。同時に、本システムを~50kbpのゲノム断片に応用することで、ゲノム構造解析へ応用することが可能であることを見出しており、白血病および固形腫瘍の進展におけるゲノム構造解析をすすめてゆく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] 単分子DNAから形成される環状DNAの作成方法2010

    • 発明者名
      水野晋一、長藤宏司、岡村孝
    • 権利者名
      久留米大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2010-196719
    • 出願年月日
      2010-09-02

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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