研究課題/領域番号 |
22651038
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
京谷 隆 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90153238)
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研究分担者 |
西原 洋知 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80400430)
干川 康人 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (90527839)
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キーワード | 細孔径制御 / 炭素ミクロ孔 / 分子ふるい / ゼオライト / 一軸圧縮 |
研究概要 |
活性炭などの多孔性炭素の性能や特性を支配しているのは、構造中に存在しているナノレベルの大きさの細孔であり、多孔性炭素の高性能化を計るには細孔径の制御が何よりも重要である。しかし、細孔径をオングストロームオーダーで自在に制御することは困難であり、径を可逆的に変化させることなど従来のどのような方法でも不可能であった。そこで本研究では圧力に応答し細孔がオングストロームオーダーで自在に伸縮する多孔性炭素を創り出し、これをガス吸蔵、ガス分離、センサーなどへ応用することを目的としている。この着想を実現するためには柔軟なポーラス材料が必要となる。ゼオライトを鋳型として合成されるゼオライト鋳型炭素(Zeolite Templated Carbon:ZTC)はナノサイズの帯状グラフェンが3次元状に規則的に連結した構造をしており、柔軟性が優れていると期待される。さらに、その細孔径は1.2nmで均一であるためより好ましい。本研究ではまずZTCの機械的強度を調べるために150MPaの応力で圧縮し、圧縮前後のX線回折(XRD)を測定した。さらに超鋼製のジグにZTCを充填し、一軸圧縮した際の応力-歪み曲線を測定した。ZTCの圧縮前後のXRDパターンにはどちらも6.4°付近にシャープなピークが見られた。このピークは鋳型であるゼオライトの構造規則性が転写されているためであり、ZTCを圧縮した後でもピークが残っていることから、構造規則性が保たれていることがわかる。また、ZTCを100MPaで一軸圧縮すると73%まで圧縮される。一方、Metal Organic Frameworkや活性炭の場合はそれぞれ92%と86%までしか圧縮されず、ZTCが応力を印加したときの歪みが最も大きく、柔軟性が高いことが明らかとなった。
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