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2012 年度 実績報告書

地震動の事前推定波形を用いた次世代構造制御システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22651067
研究機関大成建設株式会社・技術センター・建築技術研究所

研究代表者

長島 一郎  大成建設株式会社技術センター, その他部局等, 研究員 (10374042)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードフィードフォワード制御 / フィードバック制御 / 地震動予測 / アクティブ制御 / 構造制御
研究概要

本研究では,従来のフィードバック制御に基づくアクティブ振動制御システムの制御効率を格段に向上させる,フィードフォワード制御に基づくアクティブ型の次世代構造制御システムの開発を目的としている。本研究の最も重要な課題は,地震発生時に震源近傍で観測された地震動波形を入力として,地震動の伝播経路の伝達特性を表す「地震動予測フィルター」を通して推定した一定時間長の地震動予測波形に対して,フィードフォワード制御力を算定する方法を開発することである。
今年度は,昨年度に開発に成功した一定時間長の地震動予測波形に対するフィードフォワード制御力の計算方法に基づいて,アクティブマスダンパーによる振動制御を想定した構造物の相対変形を評価関数とする定式化を行うと共に,アクティブ免震を想定した絶対加速度を評価関数とする定式化も行った。また,フィードフォワード制御の効果を疑似的に考慮するため,地震動予測フィルターを制御対象の動特性と併合した拡大系の状態方程式を構築し,この状態方程式に基づくフィードバック制御についても合わせて検討を実施した。
地震動予測フィルターを通して推定した数秒程度の地震動予測波形に対して,フィードフォワード制御を行うことにより,全時刻歴波形を既知として計算したフィードフォワード制御と,ほぼ同等の制御性能を発揮できることを示した。また,フィードフォワード制御により建物の共振応答の成長を効果的に抑止することが可能で,拡大系のフィードバック制御に比べても、特に制御対象の固有振動数近傍において格段に高い制御効率が得られることを明らかにした。
本研究により,建築構造物のフィードフォワード制御の実現に寄与する成果が得られた。本研究成果を第15回世界地震工学会議(リスボン)で発表すると共に,提案したフィードフォワード制御力の計算方法を特許出願した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Study on feed-forward control of base-isolated buildings using predicted propagation of seismic waves2012

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Nagashima
    • 雑誌名

      Proc. of 15th World Conference on Earthquake Engineering

      巻: Paper No.1671 ページ: CD-ROM

    • 査読あり
  • [学会発表] 地震動予測フィルターを用いた免震構造物のフィードフォワード制御2013

    • 著者名/発表者名
      長島 一郎
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      20130830-20130901
  • [産業財産権] 地震動情報を用いたフィードフォワード制御力の算定方法2012

    • 発明者名
      長島一郎,欄木龍大
    • 権利者名
      大成建設株式会社
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2012年第270577号
    • 出願年月日
      2012-12-11

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公開日: 2014-07-24  

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