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2010 年度 実績報告書

西アフリカ森林地域における村落周辺林の生態史

研究課題

研究課題/領域番号 22651088
研究機関京都大学

研究代表者

山越 言  京都大学, アジア・アフリカ地域研究科, 准教授 (00314253)

キーワード環境政策 / 生態学 / 野生動物 / 林学 / 保全生物学 / ギニア / チンパンジー / 鎮守の森
研究概要

主たる研究対象地であるギニア共和国南部のボッソウ/ニンバ地域に関する基礎的な資料の収集・分析を行った。ボッソウの村落林の成立の歴史を明らかにするため、ベルトトランゼクト法と方形区設置法の双方を組み合わせて行った森林内の樹木の分布調査のデータを解析した。主要樹種に関して、ボッソウの住民を対象にした聞き取り調査で得られたそれぞれの樹種についての実用的知識や伝統的価値などの民俗知識をまとめ、上記の森林内の存在量との間の対照を行った。また、村落周辺の植生構造の解析から、村落林を取り巻くように分布する、アブラヤシを基盤構成樹とする焼畑休閑林の保全生物学上の有意義性が浮かび上がった。この興味深いテーマに関して9月に国際ワークショップ「アフリカにおける人と自然関係の展望」を開催し、研究発表を行った。
ギニア共和国中央部のサバンナ-森林の混交地域において広域予備調査を行った。これまでのギニア南部の予備調査において、とくに古い歴史を持つ村においては、「樹齢が数百年に及ぶと思われる巨木が村落周辺に観察され、それぞれの歴史が語られていることが分かっている。ボッソウとは気候、植生・住民の生業構造の違うギニア中部のフタジャロン地域で予備調査を行った。比較的森林が豊富な地域であるにもかかわらず、南部ギニアで見られるような巨木の利用は見られなかった。気候の差や、牧畜を主体とした住民の生業の違いが影響している可能性がある。フタジャロン地域ではなく、バオバブとカポックというパンヤ科樹種が重要な実用的・精神的価値を持っていることが示唆されているギニア東部地域が有力な比絞対照地域となることが予想される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 暗闇の中に何を描くか2010

    • 著者名/発表者名
      山越言
    • 雑誌名

      霊長類研究

      巻: 26(2) ページ: 200-204

  • [雑誌論文] Bird in the hand : Bossou chimpanzees (Pan troglodytes) capture West A frican wood-owls (Ciccaba woodfords) but not to eat.2010

    • 著者名/発表者名
      Carvalho S, Yamakoshi G, ほか
    • 雑誌名

      Pan Africa News

      巻: 17(1) ページ: 6-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 評:人類の社会的進化と狩猟採集文化の起源R.レイトン2010

    • 著者名/発表者名
      山越言
    • 雑誌名

      古代学研究

      巻: 188 ページ: 15-16

  • [学会発表] The earliest record of leaf-clipping behavior in wild chimpanzees?2010

    • 著者名/発表者名
      Yamakoshi G, Koops K
    • 学会等名
      International Primatological Society
    • 発表場所
      京都大学(京都府)
    • 年月日
      2010-08-14
  • [図書] ものの人類学2011

    • 著者名/発表者名
      床呂郁哉、河合香吏編(分担執筆)
    • 総ページ数
      381
    • 出版者
      京都大学学術出版会
  • [備考]

    • URL

      http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/member/yamakoshi.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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