(1)当該研究課題の主要な一次資料である戦時期日本・満洲国のニュース映画、旅行雑誌・パンフレット、活字メディアにおける写真資料等の収集・購入と、その予備調査。収集した資料についてリストと仮目録の作成。以上の予備調査を行った結果、動画資料の中には、「喇嘛教」関係の画像が予測より少ないことが判明した。画像資料としては、写真として残されているものが多数あり、今年度も可能な限り調査・収集を行ったが、当該課題研究の十全な推進のためには、更なる収集と整理が必要になると思われる。従って次年度も、絵はがき、写真集などの調査を実施する。 (2)当該研究課題の背景を明らかにするものとして、戦時期日本の「喇嘛教亅施策に関する資料収集と研究。この種の資料は、いまだ十分に網羅されているとはいえず、先行研究の蓄積も薄い。そのため、一次資料の収集・購入を進めるとともに、海外における優れた先行研究の紹介にも努力した。具体的には、「満蒙」地域の現地新聞社発行の年鑑等の定期刊行物、満洲国政府資料等の基礎資料の収集と調査、外交史料館資料、国立民族学博物館資料について、当該課題にかかわる資料の収集と調査、日本仏教各派における「喇嘛教」関係活動の実態についての資料収集と調査である。また、「満蒙」地域についての研究情報を広く収集するために、各種研究グループの活動に参加した。具体的には、植民地教育史ワークショップ(平成23年度科研費での研究課題に参加)、東アジア仏教運動史研究会(会員共著による研究成果の発表を目指す)である。
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