研究課題/領域番号 |
22652027
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
高野 吾朗 佐賀大学, 医学部, 准教授 (60404167)
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キーワード | ヴェトナム戦争 / アメリカ文学 / 女性兵士 / 戦争文学 / 軍事化 / 男性兵士 / 女性蔑視 / マッチョイズム |
研究概要 |
「ヴェトナム戦争文学」という膨大なジャンルに対してどのように切り込み、何をどのように論文化していくか…という大問題に悩み苦しむ一年であった。とはいえ、その過程の中からようやく、「女性の描かれ方」という論点でヴェトナム戦争関連の代表的小説群を横断的に読み解いていく…という確かな道筋を得ることができた。その成果をまず、平成23年10月に弘前学院大学にて開催された日本比較文化学会の全国大会において口頭発表した(題目:「男性兵士のそばで"軍事化"する女たち~米国のヴェトナム戦争文学作品を再読する」)。そこでの議論を踏まえ、同じ題目で同学会の学会誌に論文として発表した(『比較文化研究』第101号2012年3月29-48)。論文執筆を通して、このジャンルの主な代表作品群を網羅的に把握・分析できたことは、この研究の大きな一里塚となってくれたように思っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本来ならば、別トピックの論文をあともう一本執筆したいところではあったが、その一方で、自分としてはかなりの調査に基づく力作を一つ仕上げることができたとも感じている。
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今後の研究の推進方策 |
ヴェトナム戦争文学の中における「詩人の役割」について論文を一本、さらに、「戦争のために米国へと逃れたヴェトナムからの移民たち」にまつわるアメリカ文学研究の論文を一本、できれば仕上げてみたいと思っている。
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