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2011 年度 実績報告書

人間の言語理解中における情報補完プロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22652037
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 慶  東北大学, 加齢医学研究所, 教育研究支援者 (10547293)

キーワード言語学 / 実験系心理学 / 神経・脳
研究概要

本研究の目的は、我々が日常的に行なっている言語理解に関して、文として入力される言語情報がまだ聞き手にとって未入力である場合、どのようにその未入力の情報を補うのかを心理指標のみならず脳機能の側面からも解明することである。
未入力の情報を補完する場合、前提となる認知プロセスは「予測処理」と考えられる。予測処理では、まだ発話者が発話をしていない段階で次の情報を推測し、それを記憶に保持する処理であり、これまで心理言語学、もしくは認知心理学の分野で研究が行われてきたテーマである(Kamide,2009レビューなど)。一方、補完処理は実際には表象としては現れなかった情報を推論し、それを記憶に保持しておく処理だと考えられる。このことから、補完処理は予測処理と関連性がある可能性が示唆されるが、予測処理に関する神経基盤、特に、言語情報の予測に関わる神経基盤についての研究はまだ稀である。
そこで本年度は予測処理に焦点をあて、fMRI実験を行なった。データについては規在解析中であるが、傾向としては運動(モーター)に関する予測、言語の予測、数列など規則性に基づく予測ではそれぞれ異なる神経基盤が関与している可能性が示唆される。一方で情報の種類に関係なく共通した賦活も見られる傾向があることから、今後、予測処理と補完処理の共通性、個別性について追究されることが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初着目をしていなかった予測処理に関する実験を行い解析中であるためやや遅れているが、予測処理との比較も可能になるため、当初予想した成果よりも緻密な結果が期待できる。

今後の研究の推進方策

補完処理に関する脳機能計測を行い、予測処理との比較を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Future perspective on cognitive neuroscience concerning language : Developing a model and its application2011

    • 著者名/発表者名
      Kei Takahashi, Satoru Yokoyama
    • 雑誌名

      New Frontiers in Social Cognitive Neuroscience

      ページ: 191-203

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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