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1『旅行雑誌』を含む、中華民国期旅行関連雑誌のリプリント資料『近現代旅游文献資料輯刊』(全72冊、1セット)を入手し、特に『旅行雑誌』についてその内容分析を行った。資料の内容分析に際しては、『旅行雑誌』が当時としては極めて上質な、当時の印刷技術の粋を集めた高級グラフ雑誌であったことに留意しつつ、そのグラビア(写真、挿画等のビジュアル情報)と文字情報との組み合わせ、風景写真という表象メディアの発揮した視覚的-地政学的機能などの意味合いを念頭におきながら、そのメディア社会文化史的意義について分析・考察を進めた。また、研究の利便性を高めるため、『旅行雑誌』の目録を作成する作業も行った。
2上海市梢案館所蔵の「中国旅行社梢案」(全宗号Q368)を閲覧し、中国旅行社、及び『旅行雑誌』に関する重要基礎資料を収集し、またその分析を開始した。資料収集は夏季休業期間を利用して集中的に現地調査を実施し、中国旅行社・『旅行雑誌』の歴史的展開過程を跡づけるための資料収集を行った。これにより、日本では閲覧機会の得られなかった中国旅行社の社史に関する諸資料や、社内広報誌『旅光』等の重要資料を入手できたことは研究を大いに進展させることになった。当該梢案資料についてはその目録を入手し、資料の内容を実見できたものは、適宜解説や補足修正を加えるなどして、来年度の再度の現地調査に備えた。
3外務省外交資料館所蔵の東方旅行社関係資料等を閲覧・収集した(春季休業期間中に実施)。
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