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2011 年度 実績報告書

瞬目時における眼と脳の機能的連携

研究課題

研究課題/領域番号 22653092
研究機関九州大学

研究代表者

伊藤 裕之  九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (40243977)

キーワード運動知覚 / 瞬き / 錯視 / フィリングイン / 追視 / サッカード / 知覚 / 視覚
研究概要

H23年度は以下の項目で主要な成果が得られ、H24年度に向けた予備実験を開始した。
1.回転するランダムパタンを見ている時に瞬きを行う・と逆回転して見える錯視について、フランスCNRSのDr.Wexlerと共同研究を行なった。瞬きに相当する期間のランダムなテクスチャの挿入やブランクの挿入、コントラストの反転、無相関なテクスチャへの切り替え等、様々な視覚情報の寸断を行い、それらがいずれもこの錯視を起こすことを確認し、回転の量が空間周波数と関係していることを発見した。この現象はある種の運動残効であろうと思われ、錯視に関する本のひとつの章を共著で執筆中である。
2.瞬きの瞬間が知覚されない原因として、瞬きの前後からの時間的順方向・逆方向のフィリングインが起こるのではないかと仮定して、このことを確かめるために業者と共に新しい実験装置を設計制作した。これは瞬きをLEDで検出し、その検出パルスに同期して、コンピュータを介さずにミリセカンド単位のタイマで刺激としてのLEDを駆動するものである。この装置により、瞬き直後に提示されたLEDの発光時間が、実際より長く感じられる(瞬き期間中に逆方向のフィリングィンを起こす)ことを確認する予定である。現在装置の制作が終わり、調整を行なっているところである。
3.瞬きの瞬間、眼は上方に回転するが、同時にサッカードを起こすことも多い。瞬きとサッカードの生起タイミングを調べるため、ミリセカンド単位で画像を記録するための高速撮影システムを使用して、予備実験を行なっている。また、追視によって対象が動いて見える錯視を用いて、追視中の瞬きが錯視による位置と運動のコンフリクトを一旦リセットするかどうかを調べる予備実験を行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験装置の設計制作に時間がかかってしまい、めぼしい論文を書く重でにいたっていない。

今後の研究の推進方策

今年度は、実験装置も動かせるため、当初の計画通りの実験が可能と思われる。また、実験補助者を雇用することにより、研究代表者の時間的な制約を補う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Illusory object motion in the centre of a radial pattern : The Pursuit-Pursuing illusion2012

    • 著者名/発表者名
      Ito, H.
    • 雑誌名

      i-Perception

      巻: 3 ページ: 59-87

    • DOI

      DOI:10.1068/i0430

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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