持続可能な高校教育改革の実践と構造について、事例研究と質問紙調査等を通して、以下の知見が得られた。 (1)「育成すべき力」は高校階層によって強く規定されており、生徒の現実をふまえた目標設定が必要となる、 (2)教員自身が他者と向き合い自己変容しつつ共通の成功体験を重ね「学習する組織」を創ることが鍵を握る、 (3)他校に示唆を与えるような改革を実践している高校がきわめて限定されているという事実をふまえ、地域や行政機関などの社会資本を活用することでシステム全体として持続可能性を高めていくことが重要である。
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