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2011 年度 実績報告書

産学連携の教育効果に関するインディケータの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22653109
研究機関宮崎大学

研究代表者

藤墳 智一  宮崎大学, 教育・学生支援センター, 准教授 (30248637)

キーワード産学連携
研究概要

本研究の目的は以下の3点にまとめられる。(1)教育効果という観点から既存の産学連携研究の理論を見直すこと、(2)産学連携の教育効果に関するインディケータを構築すること、(3)インディケータ計測の結果から我が国の産学連携制度の長所と今後の課題を明らかにすること、である。なお、ここで言う産学連携とは、University-Industry Technology Transferの訳語であり、共同研究や技術移転による社会貢献を指す。
本年度は、理論的な検討とともに海外調査を行った。産学連携で大きな実績を上げるアメリカのA大学は、地域連携のプログラムによって小中学生の科学教育を積極的に支援しており、地域の学校、大学、地場産業が一体となって研究水準向上に取り組んでいる実態が明らかになった。これまで教育効果には、授業開発、プロジェクトへの参加、キャリア開発、財政支援という大学内の4領域を想定してきたが、この前提の変更が必要となった。
アメリカの新設B大学では、伝統的な学科構成にとらわれることなく学際的で課題解決志向の研究プロジェクトが積極的に推進されているが、成果を基にした授業開発にはいくつもの組織開発の課題が残されていた。新設校であるか伝統校であるかを問わず、4領域の中で授業開発が最も困難な取り組みであることがわかった。
次年度の課題は、教育効果のインディケータについて最終的なリストを作成し、ケーススタディの分析ツールとして活用し、本プロジェクトの発見と結論をまとめることにある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3年間のプロジェクトである本研究の課題は(1)教育効果という観点から既存の産学連携研究の理論を見直すこと、(2)産学連携の教育効果に関するインディケータを構築すること、(3)インディケータ計測の結果から我が国の産学連携制度の長所と今後の課題を明らかにすること、である。2年目の本年度に(1)(2)について着手し、最終年度に(3)を課題として残している。

今後の研究の推進方策

現在、全国のTLO(技術移転機関)の改廃を余儀なくされており、中間組織の機能低下も視野に入れる必要がある。一方、アメリカの大学では、移転する技術と教育との間のリンクを強化するための新しい体制が急速に整いつつある。こうした事態を踏まえ、今後は、国際比較によって我が国の産学連携制度の長所と短所について考察する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 高等教育システムの機能別分化:ミッション,パフォーマンス,商業化からの考察2011

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 雑誌名

      教育学研究紀要(中国四国教育学会)

      巻: 57 ページ: 446-451

  • [学会発表] 地方国立大学における学生の学習スタイルと産学連携の特性2011

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 学会等名
      九州教育学会
    • 発表場所
      宮崎大学(宮崎市)
    • 年月日
      2011-12-11
  • [学会発表] PBL(Project-Based Learning)のパートナーとしての地場産業2011

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 学会等名
      九州教育学会
    • 発表場所
      宮崎大学(宮崎市)
    • 年月日
      2011-12-11
  • [学会発表] 高等教育システムの機能別分化:ミッション,パフォーマンス,商業化からの考察2011

    • 著者名/発表者名
      藤墳智一
    • 学会等名
      中国四国教育学会
    • 発表場所
      広島大学(東広島市)
    • 年月日
      2011-11-19

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公開日: 2013-06-26  

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