研究課題/領域番号 |
22653114
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
荒川 智 茨城大学, 教育学部, 教授 (80201903)
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研究分担者 |
村野井 均 茨城大学, 教育学部, 教授 (10182130)
田中 建次 茨城大学, 教育学部, 教授 (10274565)
村山 朝子 茨城大学, 教育学部, 教授 (40375358)
渡部 玲二郎 茨城大学, 教育学部, 准教授 (80272102)
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 准教授 (20272099)
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キーワード | 持続可能な開発 / 環境 / 人権と多様性 / 経済活動 / カリキュラム構造図 / 大豆 |
研究概要 |
・今年度は、以下の2点を中心に共同の研究活動を行った。 (1)小・中学校の教科書に基づき、カリキュラム構造図を作成し、ESDカレンダーを構想する基礎的作業として、各教科の各単元を、ESDの主たる領域(資源・環境、平和・人権、経済・貧困など)毎に類型化を行った。ESDに関わる単元の有無が教科によってかなりばらつきがあり、相互の連関がほとんど考慮されていないことや、一教科としては単元の配列・順序性が一貫していても、教科・領域を通して見ると、微妙な矛盾や重複があることがわかり、ESDの観点から教育課程全体を見直す意義があることが改めて確認された。 (2)附属小学校におけるESDの実施条件・体制を考慮した上で、同校研究主任の協力を得て、4年生を対象とした総合の授業を公開研究授業として実施した。「大豆」をテーマに、3年生までに枝豆(大豆)の栽培から様々な大豆製品を作る学習を行ってきた経験の上に、大豆が様々な日本食の食材や食品に使われること、しかしそのかなりの部分をアメリカから輸入していることを学習し、将来輸入が難しくなったらどうなるか、どうすればよいかを子どもたちに考えさせた。今回の学習内容は5年生の社会科と理科の単元に繋げられる可能性があるので、引き続き附属小学校と連携した研究を発展させる必要がある。 ・また、昨年度行った附属学校園での予備調査の結果を、『茨城大学教育学部紀要』に掲載した。 ・その他、研究代表者・協力者が個別にこの研究の一環ないし一部として研究成果をあげている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「ESDの視点による教科・領域横断的学習活動として、どのような授業やカリキュラムが構築可能であるか」明らかにするという目的について、実際にカリキュラム構造図とESDカレンダーの作成作業はほぼ順調に進んでおり、実際の授業実践を試行することができたことは、重要な成果である。
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今後の研究の推進方策 |
今後とも、例えば「二酸化炭素」「放射線」などの具体的なテーマを設定して、どのような授業実践が可能であるか、附属学校園と連携して行っていく。当初は公立学校での調査や連携も想定していたが、授業を行う可能性、条件等を考慮して、附属学校園を中心に行いたい。 また、カリキュラム構造図とESDカレンダーを完成させ、ESD実践の資料として活用できるようにすることを目指す。
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