• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ライトシフト効果を用いたスピンの超高速光制御

研究課題

研究課題/領域番号 22654035
研究機関神戸大学

研究代表者

河本 敏郎  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (70192573)

キーワードスピン制御 / レーザー
研究概要

1.高精度スピン状態検出器の製作
電子スピンの状態を偏光の変化として光学的に検出する高精度・高感度な検出器ポラリメーターを製作した。プローブ光を偏光ビームスプリッターで分けて2つのフォトダイオードで受け,それらの光電流の差をとることにより,1μrad以下のファラデー回転角が検出可能である。磁気円偏光二色性を利用する場合は,1/4波長板を通し偏光面の回転に変換してファラデー回転と同様にして検出できる。ポラリメーターにより電子スピンの磁化の大きさと向きに関する情報が得られる。
2.フェムト秒スピン制御検出システムの製作
光学ディレイラインを組んでプローブ光を高精度で遅延させ,時間分解能100フェムト秒のスピン制御検出システムを製作した。光源は現有のパルスレーザーを使用し,ポンプ光の偏光を光弾性変調器でスイッチし,ロックインアンプを用いた高感度な検出を可能にした。また,光弾性変調器(50kHz)の位相に同期させてレーザー光を発振(1kHz)させるための分周回路,およびプローブ光の入出力をサンプルホールドして除算規格化する回路を製作し,検出感度の大幅な向上をはかった。
3.反強磁性マグノンの励起とスピン運動の観測
反強磁性体NiOにおいて,円偏光パルス励起とファラデー回転を利用してスピン波の振動(マグノン振動)を観測した。テラヘルツ領域のスピン運動とネール温度に向けたソフト化が観測された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Study of ultrafast dynamics of soft phonon modes in perovskite dielectrics observed by coherent phonon spectroscopy2011

    • 著者名/発表者名
      T.Kohmoto
    • 雑誌名

      Phys.Rev.B

      巻: 83 ページ: 064304(1-9)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 反強磁性体NiOにおけるスピンと格子の超高速ダイナミクス2010

    • 著者名/発表者名
      秦豪均
    • 雑誌名

      第21回光物性研究会論文集

      巻: 21 ページ: 118-121

  • [学会発表] 反強磁性体NiOにおけるスピンと格子の超高速ダイナミクス2011

    • 著者名/発表者名
      秦豪均
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      新潟大学(新潟県)
    • 年月日
      2011-03-28
  • [学会発表] 反強磁性体酸化ニッケルにおけるコヒーレントマグノンの観測2010

    • 著者名/発表者名
      秦豪均
    • 学会等名
      物性研短期研究会「外部場の時間操作と実時間物理現象」
    • 発表場所
      東京大学物性研究所(東京都)
    • 年月日
      2010-06-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi