研究課題
本研究では、新しい超音波測定法を開発し、研究の空白地帯である超ウラン化合物の超音波物性の研究を行うことを目的としている。平成22年度は、超音波実験手法の開発とそれらを用いた超ウラン化合物の物性研究を行う予定であった。特に、グローブボックスの中で圧電素子を取り付けることのできる試料ホルダーの作製や、Np化合物に試料を密封する手段の開発など、安全に放射性物質NpをHe温度までの温度領域で超音波測定出来る準備環境を整えることを目標とした。今年度は、盛岡から移設した超音波測定装置を使って、東北大学金属材料研究所量子エネルギー材料科学国際研究センター(茨城県大洗)のアクチノイド棟に設置されているスクイド磁化測定装置で動作する試料ホルダーを含む測定システムの開発を行った。具体的には、試料ホルダーの作製と、光リソグラフィーを用いた小型で100MHz領域の測定に耐える専用の電気音響変換素子の開発、専用の測定ソフトウェアの開発を行なった。これらを用いて、非放射性物質を用いた超音波測定や、本研究に関連する希土類化合物や鉄系超伝導体の弾性定数の精密測定、パルス磁場での超音波測定を行い、スクイド磁化測定装置を用いた試料ホルダーの開発に目処をつけることが出来た。今年度は、ウラン化合物および超ウラン化合物の測定まで到達する予定であったが、試料ホルダーの開発に手間取り、非放射性物質の測定に注力した。今年度行った測定システムの開発は次年度の本格的な測定のための重要なステップとなることが期待される
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Journal of physics Conference Series
巻: 200 ページ: 012078-1-0112078-4
Journal of Physics Conference Series
巻: 200 ページ: 012078-1-012078-4
巻: 200 ページ: 012137-1-012137-4
巻: 273 ページ: 012011-1-012011-5