4つのテルピリジン部位を末端に有しかつ大きさが異なる架橋型分子(「4方向配位子」と略す)をヨウ素化反応、鈴木カップリングを鍵反応として市販品より3工程で合成した。この架橋型分子を用いイソシアニド保護パラジウムナノ粒子(平均粒径 : 2.5nm)を集積化させる実験を行った。架橋型分子とパラジウムナノ粒子の仕込み比、濃度などの条件検討を行い、規則的に配列したナノ粒子の生成条件及び、粒径分布の減少の臨界点を見つけ出した。 また、架橋ナノ粒子の一部に関しては金属イオンを介して未架橋のテルピリジン部位を結合させ、その二次架橋ナノ粒子について、その水素吸蔵特性及び金属イオン導入前との変化を比較した。未架橋部分のテルピリジンと4方向配位子との結合による二次架橋についても検討を行った。これらの集積体の構造は電子顕微鏡(TEM)と核磁気共鳴スペクトル(NMR)により確認を行った。 ナノ粒子についてバナジウム-パラジウム合金系、四面体型パラジウムナノ粒子についても合成検討を行い、その水素吸蔵特能力に関して測定を行った。いずれの場合も球状パラジウムナノ粒子よりも高い水素吸蔵特性を示した。
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