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2011 年度 実績報告書

ヘリックス形成能を持つ多糖を鋳型とする金属ナノワイヤの創製

研究課題

研究課題/領域番号 22655046
研究機関崇城大学

研究代表者

新海 征治  崇城大学, 工学部, 教授 (20038045)

研究分担者 田丸 俊一  崇城大学, 工学部, 准教授 (10454951)
キーワードナノワイヤ / 多糖 / ナノ粒子 / ホスト-ゲスト / 分子機械
研究概要

前年度までに側鎖に金属配位部位を導入した種々のβ-1,3-グルカン誘導体の開発とその物性の評価、及び分子認識部位を導入した無機微粒子の自己組織化に関する検討を行った。その結果、β-1,3-グルカンによる無機分子の一次元配列と、その構造特異性に基づく機能発現を分子検出能として評価するこどに成功している。これらの知見を元に、最終年度に当たる今年度は、NTA導入シゾフィラン(NTA-SPG)を鋳型とする事で多糖の不斉が伝搬した新しい光化学特性を有する無機ナノ材料の創製を検討した。
硝酸銀水溶液にNTA-SPGと光増感剤となる疎水性蛍光色素(ANS)とを共存させ、365nmの励起光を照射したところ、銀ナノ粒子が示すプラズモン吸収に特徴的な赤色の溶液が生成した。NTA-SPG不在下での同様の処理では、銀ナノ粒子の形成は確認できなかったことから、NTA-SPGのNTA配位子部による銀イオンの集積とSPGの螺旋構造の内部の一次元的疎水空間によるANSの取り込みによる効果が協同的に働くことで、銀ナノ粒子の形成に成功したと結論づけられた。NTA-SPGに光増感剤であるダンシルを共有結合的に導入したDs-NTA-SPGを用いたところ、同様に銀ナノ粒子の形成が確認された。得られたナノ粒子は特有のプラズモン吸収を350-650nm領域に示した。さらに、この吸収帯において円二色性吸収(CD)の発現が確認された。以上より、Ds-NTA-SPGを鋳型として得られる銀ナノ粒子には、SPGが有するキラリティーが転写されており、特異な光学活性を有する無機材料であることが確認された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] pH and Sugar Responsive Host Polymer Hydrogels Deigned Based on Sugar and Boronic Acid Interaction2011

    • 著者名/発表者名
      Tamesue S., Numata M., Shinkai, S
    • 雑誌名

      Chemistry letters

      巻: 40 ページ: 1303-1305

    • 査読あり
  • [学会発表] 側鎖修飾カードランの自己組織化挙動2012

    • 著者名/発表者名
      新海征治
    • 学会等名
      日本化学会第92春季年会
    • 発表場所
      神奈川
    • 年月日
      20120324-28
  • [学会発表] 自己組織化による新規ナノ素材の開発-らせん形成能をもつ天然多糖を利用するナノ構造と機能の制御術-2012

    • 著者名/発表者名
      新海征治
    • 学会等名
      第11回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120215-17
  • [学会発表] Preparation and properties of modified b-1, 3-glucans2011

    • 著者名/発表者名
      松田沙耶香、田丸俊一、新海征治
    • 学会等名
      Sojo-UTP Joint Seminar on Nano and Bio Research
    • 発表場所
      マレーシア、ペラ
    • 年月日
      2011-09-30

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公開日: 2013-06-26  

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