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2012 年度 実績報告書

ランダム・レージングを利用した革新的発光素子と新学術の創出

研究課題

研究課題/領域番号 22656019
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

小原 實  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90101998)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードランダム・レージング / ランダム・フォトニック結晶 / アンダーソン局在 / マイクロ共振器 / 光散乱
研究概要

本年度は、ランダムフォトニック結晶における局在モード特性を重点に解析した。フォトニック結晶の各空気ホールが、ランダムな方向に遷移するようなランダムネスを導入し、各々の空気ホールに対し、ホールシフトする量とホールシフトするホールの数を制御し解析した。360 THzのモードは、フォトニック結晶状態でQ~6000に対し、60%のホールを40 nmホールシフトしたランダムフォトニック結晶構造ではQ~14000を得た。そして430 THzのモードは、フォトニック結晶状態でQ~5000に対し、100%のホールを30 nmホールシフトしたランダムフォトニック結晶構造ではQ~13000を得た。以上からフォトニック結晶へのランダムネスの導入に伴い、バンドギャップ両端においてSlow Bloch Mode がアンダーソン局在し、フォトニック結晶状態のSlow Bloch Modeよりも高い共振Q値を示した。しかし、ランダムネスを過度に導入することで、バンドギャップが消滅することから、アンダーソン局在は崩壊し、系全体に光が拡散したので、共振Q値は非常に低くなった。これにより、ランダムネスを導入する時にホールシフトさせる距離やホールの個数において適切な条件をとることでフォトニック結晶内を伝搬するSlow Bloch Mode波を高Q値のアンダーソン局在モードとして閉じ込めることが可能であることを明らかにした。
将来展望としては、フォトニックバンドギャップが崩壊する過程についてより詳細に検討することで、バンドギャップを保持しつつランダムな構造揺らぎを与える新構造の提案・実証が求められる。これにより、より光閉じ込め効率の高いアンダーソン局在を促す構造が得られれば、高共振Q値・小モード体積が要求されるマイクロ光技術へ展開が可能となる。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Enhanced localized near field and scattered far field for surface nanophotonics applications2012

    • 著者名/発表者名
      M. Terakawa, S, Takeda, Y.Tanaka, G.Obara, T. Miyanishi, T. Sakai, T. Sumiyoshi, H. Sekita, M. Hasegawa, P. Viktorovitch, M. Obara
    • 雑誌名

      Progress in Quantum Electronics

      巻: 36 ページ: 194-271

    • DOI

      DOI:10.1016/j.pquantelec.2012.03.006

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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