研究課題/領域番号 |
22656027
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
有尾 一郎 広島大学, 大学院・工学研究院, 助教 (50249827)
|
キーワード | 周期階層構造 / 高次対称性 / 分岐解析 / 超並列計算 / 構造不安定 / 有限要素法 / 折り / 自己組織化 |
研究概要 |
本研究課題は、高次対称性を持つ構造(ナノ構造,分子・原子配列構造やハニカム・フォーム)の大規模周期セル微視構造・材料系において、多重特異点を有する,階層的で自己組織化する対称性の自発的破れ現象の群論的分岐解析ある。その一方で、最近折り紙スキルを工学に利用し、工業製品に応用する流れがある。この「折り」技術と自発的破れを伴う座屈現象と共通する部分があり、この「折り」を収納・展開構造として利用する価値は要素技術において重要と考える。また、本課題はミクロ材料からマクロな自然現象までの臨界現象を「多様な折り構造を分岐点から説明するマルチフォールディング多重分岐理論」を通して、多様な周期対称性を有する構造系の非線形力学現象の解決法と高効率計算法の両立を提案するアイデアを具現化することを主目的としている。 本年度は、繰り越していた並列GPGPU計算機を導入し、そのマシンに適合するLinux仕様のOSをカスタマイズさせながちインストールを行った。並列計算プログラムに長けた商用のプログラミングソフトウェアをインストールし、使用できる計算機環境が整うように慎重にチューニングを実施してきた。また、並列計算アルゴリズムの概念を新規の特許案として大学の知財部門を通して申請した。現在、並列コンパイルやマルチジョブが使用できる状況下にある。今後は、計算概念を実際にモデル化するとともに、並列プログラミングのコーディングを修得しながら、アルゴリズムとプログラム作成のために最適化並びに並列化コーディング記述とチューニングを行って、その解析プログラミングの計算検証を実施していきたいと考えている。この概念は、いくつかの研究成果として一部発表を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
導入された計算機環境の細かな仕様や使用方法は実際にはソフトウェアとの相性に大きく依存し、その専門知識とカスタマイズにかなりの時間を要し、さらに、開発用プログラム(ソフトウェア)についても、様々なカスタマイズと新規のコマンド類の解説を理解しなくてはならず、その修得とプログラミングのコーディングのサンプルが少ないので日々苦労しているが研究開発プロセスとしては必須のことであり、内容としては概ね進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
今後は、計算概念を実際にモデル化するとともに、並列プログラミングのコーディングを修得しながら、アルゴリズムとプログラム作成のために最適化並びにコーディングの並列化記述とチューニングを行って、その解析プログラミングの計算検証を実施予定である。
|