本研究では、2光子重合加工法によるナノサイズでの立体ポリマー構造作製技術を駆使し、ポリマーの力学特性におけるサイズ効果を実験的に明らかにすることを目指した。2光子加工法を用いて、半径100nm~500nmで様々なサイズのPMMAのポリマーナノワイヤーで作製されたコイルスプリングを作製した。レーザートラッピングと原子間力顕微鏡カンチレバーの2種類の方法を用いて、大気中でコイルスプリングのばね定数を定量的に評価した。また、ばね定数とコイルスプリングの構造パラメーターから、ポリマー自身の弾性率を求めた。その結果、ポリマーの弾性率は、そのサイズの低下にしたがって上昇することを確認した。
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