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2011 年度 実績報告書

共鳴方式を用いた体内埋込医療機器用ユビキタス電源システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22656066
研究機関東北大学

研究代表者

松木 英敏  東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (70134020)

研究分担者 佐藤 文博  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60323060)
キーワード非接触 / 電力伝送 / 電磁誘導 / 埋込医療機器 / ユビキタス
研究概要

本研究は,一般的に共鳴方式と呼ばれるエネルギー伝送方式を用いて体内埋込医療機器へ非接触電力伝送を行う事が主な目的である.これにより,機器を埋め込んだ患者は機器の駆動電源を全く意識する事無く日常生活を送る事が可能となる.言わば革新的な埋込医療機器の形態を実現するユビキタス電源システムの構築であり,全く新しい概念の電源システム実現が最終目的となる.ここで,共鳴方式と一般的に呼称されている方法であるが,解析の結果,所謂電磁誘導方式の範疇に含まれる事も理解されてきた.
今年度は,完全埋込型人工心臓や完全埋込型除細動器に代表される数Wから数十Wレベルにおける医療機器電源としての最適な構成について検討を行った.人工臓器をはじめ給電対象となる機器の多くが,電源として定電圧源を要求するため,受電側の負荷変動があっても出力電圧が安定していることが求められる.特に医療機器に於いては安定動作が一般家電機器より高い精度で求められる.そこで受電回路のインピーダンスマッチング方式を変え,負荷電圧変動の安定化について検討を行った.対象モデルとして,4つのマッチング回路を設計し,それぞれを直列共振,並列共振,直並列共振,並直列共振とした.本検討ではユビキタス利用を目指し,1次コイル,2次コイル間の結合を低結合条件とした.また,この条件で1次コイルを定電流駆動する事により,2次コイルの開放電圧が一定となり受電回路単独での評価を可能とした.概ね直列共振は幅広い負荷に対して変動を小さくでき,また,並列共振は最大電圧を大きく設計できる事がわかった.直並列・並直列共振は両者の中間的な性質をもつ詳細な結果を得る事ができた.負荷電圧変動とインピーダンスマッチング方式の関係について検討を行い,方式により最大電圧と負荷電圧の安定度を選択して設計できることがわかった.受電デバイスに印加する電圧とその安定度から適切なマッチング方式を選択することが重要であり,引き続きこの結果を用いて,体内埋込機器に適した電力伝送の構築を行う予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 電磁誘導型非接触電力伝送における負荷電圧変動の安定化2012

    • 著者名/発表者名
      太田佑貴, 佐藤文博, 他
    • 雑誌名

      平成24年電気学会全国大会講演論文集

      巻: 第2分冊 ページ: 163

  • [雑誌論文] 電磁誘導型非接触電力伝送における複数個同時給電に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      太田佑貴, 佐藤文博, 他
    • 雑誌名

      平成23年度電気関係学会東北支部連合大会講演論文集

      ページ: 70

  • [学会発表] 電磁誘導型非接触電力伝送における負荷電圧変動の安定化2012

    • 著者名/発表者名
      太田佑貴
    • 学会等名
      平成24年電気学会全国大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      2012-03-23
  • [学会発表] 電磁誘導型非接触電力伝送における複数個同時給電に関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      太田佑貴
    • 学会等名
      平成23年度電気関係学会東北支部連合大会
    • 発表場所
      多賀城
    • 年月日
      2011-08-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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