本研究の目標は、国際プロジェクトマネジャー育成のためのマネジメント教育プログラムの開発にある。本研究では、国際建設プロジェクトにおいて、日本人が不得意と言われる契約マネジメントを対象に、将来のマネジメント教育プログラムに活かすことを想定し、契約文化の計測と評価の手法を開発することを目的とし、以下を実施した。 (1)契約文化の評価フレームワークの構築 契約文化の評価フレームワークを構築するために個々のプロジェクトを取り巻く環境としてのフィールドを設定した。個々のプロジェクト関係者が保有している契約文化がどのように形成されたかを類推するため、歴史的に契約がどのように変化したかを調査した。 (2)海外建設現場の実態調査に基づく検証 日系の建設会社ではなく、外資系の建設会社がアジア地域で実施した国際プロジェクトを対象に構築された契約文化の評価フレームワークの検証を実施した。外資系企業の契約文化を探るため、その母国での契約方法やその運用に関する調査をあわせて実施した。 (3)契約文化の計測および評価手法の構築 これまでに得られた成果に基づき、契約文化の計測および評価手法を構築した。
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