本研究は過疎地・離島で主要な問題である医療の状況を考えながら、住民の日常生活を含めた交通政策実現可能のための条件を考え、いくつかの交通政策を検討するための基礎を提供するものである。出発点としてまず「通院」と「緊急(救急)医療」を取り上げる。「通院」を含む日常交通においては「時間軸上での外出行動の需要」に焦点をあてながら、交通政策が及ぼす過疎地・離島における「生活圏確保・拡充の可能性」を探るための人の時間・目的選択モデルを作成する。また、緊急(救急)医療に関しては、医療データ(症例等)を分析し、「搬送時間と救命」の関係を明らかにし、モデル化する。可能な交通政策への検討への準備をする。
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