高度経済成長期、都市部の急激な人口増加に伴い大量供給されたわが国の学校建築が一斉に更新時期を迎えようとしている。低成長・人口減少社会を迎えた今日のわが国では、新築中心で進められてきた従前の施設整備を見直し、改修中心による学校施設の適切な管理・運営を行う必要がある。本研究では、施設整備データベースのモデル化による学校の個別情報管理とマネジメントシミュレータの試作による事業全体の適切な運営を行い、それらをリニューアルマネジメントシステムとして統合することで計画的・効率的な施設管理・運営手法の確立を目的としている。当該年度は、特に施設整備データベースのモデル化およびマネジメントシミュレータの試作によって得られた個別情報と全体情報との補完を行い、それらを統合することで、中・長期的見通しに基づく学校施設の管理・運営を可能とするシステムのスタディを行った。
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