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2010 年度 実績報告書

マグネシウムの新規表面処理法・CWDプロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22656159
研究機関東北大学

研究代表者

原 信義  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40111257)

研究分担者 武藤 泉  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20400278)
赤尾 昇  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80222503)
キーワードマグネシウム / 耐食性 / 表面処理 / ハイドロタルサイト / 乾湿繰り返し / 化学組成 / 結晶構造
研究概要

本研究では,マグネシウムの高耐食化を実現するための新規表面処理プロセスとして,乾湿繰り返し(Cyclic Wet-Dry;CWD)プロセスを開発することを目的とする。本年度は処理溶液の探索,CWD条件の最適化,実現可能な耐食性のレベルを検討し,以下の成果を得た。
(1)CWD処理装置の作製:槽内の温度(-20~150℃)と湿度(30~95%RH)を独立にコンピュータ制御できる小型環境試験装置(エスペック製SH221)を用いてCWD処理装置を作製した。
(2)CWD処理の乾湿繰り返し条件の探索:処理時間を1時間に固定し,その時間内のサイクル数N,湿潤時の最低温度T_<min>,乾燥時の最高温度T_<max>,湿潤時の最高湿度RH_<max>,乾燥時の最低湿度RH_<min>を種々変えた乾湿繰り返し条件を設定し,塩化物(人工海水使用)付着量100mg/m^2および1g/m^2の条件でCWD処理を行い,試料の外観観察により,全面を表面皮膜が均質に覆う条件を検討し,N=1~8,T_<min>=20℃,T_<max>=65℃,RH_<max>=85%,RH_<min>=35%が最適であることが分かった。
(3)CWD処理溶液の検討(1):ハイドロタルサイト(Mg_6Al_2(OH)_16CO_3・4H_2O)皮膜のCWD処理による形成を試みた。処理液には試料の活性化のためにNaClを使用し,炭酸イオン源としてNaHCO_3を使用し,その他に硝酸イオンおよび硫酸イオンを添加した溶液を用いた。処理液にAlCl_3を添加するとハイドロタルサイトの形成が促進されることが分かった。
(4)皮膜の組成および構造解析(1):光学顕微鏡FT-IR,レーザーラマン分光法,蛍光X線分析,SEM-EDS,X線回折などを用いて皮膜の組成および構造を解析した結果,皮膜は結晶化の程度が低いハイドロタルサイトであり,処理溶液によってCO_3^<2->イオン種のNO_3^-あるいはSO_4^<2->イオン種への置換が起こることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Formation of Hydrotalcite-like Compounds for Improving Corrosion Resistance of Magnesium Alloys2011

    • 著者名/発表者名
      U. K. Cho, Yu Sugawara, Izumi Muto, and Nobuyoshi Hara
    • 学会等名
      日本金属学会2011年春期大会
    • 発表場所
      東京都市大学
    • 年月日
      2011-03-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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