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2011 年度 実績報告書

高効率メカノケミカルプロセスによる高密着性DLC皮膜の迅速創製

研究課題

研究課題/領域番号 22656161
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

林 直人  独立行政法人産業技術総合研究所, 環境管理技術研究部門, 研究員 (90396531)

キーワードボールインパクト法 / メカノケミカル効果 / DLC / 離散要素法
研究概要

本研究では,通常プラズマCVD(chemical vapor deposition)法など高エネルギー・高コストプロセスによって作られるDLC(diamond like carbon)皮膜を,加速されたボールの衝突によって常温・常圧条件下で誘起される瞬間的な高温・高圧反応場(メカノケミカル効果)を利用して迅速に形成することを目的とする。そのために鉛直方向に高速振動加速したボールによって繰り返しインパクト処理を行う新規のメカノケミカル法(ボールインパクト法)を提案し,密着性の高いDLC皮膜の創製を目指すと共に,数値シミュレーションによってプロセス条件の最適化を図っている。
本年度はまず,ボールインパクト法の数値シミュレーションモデルを完成させた。離散要素法に基づき,振動チャンバー内のボールに働く全ての力を解くことで,ボール間およびボール-壁間衝突を含むボール群の挙動をシミュレートすることができた。チャンバー内壁に対する衝突時の接触応力の大きさに着目しし,パラメータであるボール充填率および径の与える影響を定量的に予測した結果,ボールインパクトを大きくするためには,1mm程度の小さなボールを数%入れる条件が最も合理的であることを導き出した。この結果に従い,チャンバー内をメタンガス雰囲気としてボールインパクト処理を行ったが,今回の実験条件の範囲ではDLCの生成を確認することができなかった。主原因として実験装置にかかる運転負荷上の制限(最大加振力3000N以下)が挙げられ,装置構造を見直す必要性を指摘した。なおシミュレーション条件には制限がないため,特に振動振幅を大きくとることで,到達する最大接触応力を数倍に増やすことが可能であることを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Numerical Simulation of the Ball Impact Process2011

    • 著者名/発表者名
      Naohito Hayashi, Sergey V.Komarov, Eiki Kasai, Tatsuya Oki
    • 学会等名
      The 11th International Symposium on East Asian Resources Recycling Technoclogy (EARTH 2011)
    • 発表場所
      The Splendor Kaohsiung, Kaohsiung, Taiwan
    • 年月日
      2011-11-02

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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