• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

シダDNAiの機構解明と応用

研究課題

研究課題/領域番号 22657016
研究機関九州大学

研究代表者

和田 正三  九州大学, 大学院・理学研究院, 特任教授 (60011681)

キーワードシダ / 遺伝子機能 / DNAi / サイレンシング / メチル化 / ヒストン
研究概要

高等植物では、RNA干渉(RNAi)とよばれる遺伝子サイレンシング技術が遺伝子機能解析に広く利用されている。我々は、ホウライシダに機能を調べたい遺伝子のDNA断片を細胞内に導入すると、RNAi同様に目的遺伝子の発現抑制により遺伝子サイレンシングを起こすことを発見し、この現象をDNA干渉(DNAi)と名付けた(Kawai-Toyooka et al.2004)。赤色光で誘導される葉緑体光定位運動や光屈性に関わる光受容体の遺伝子NEO1の場合はDNAi効果が次世代まで引き継がれるが、これはDNAi効果が目的遺伝子DNAのメチル化による可能性を昨年度の実験で示した。RNAiではヒストン修飾もDNAのメチル化同様、遺伝子サイレンシングには重要な役割を果たしている。そこで、本年度は、昨年同様NEO1遺伝子を用いて、DNAiにおけるヒストン修飾をChromatin Immunoprecipitation (ChIP)-PCR法で調べた。その結果、DNAiによりサイレンシングされたシダでは、NEO1遺伝子付近のヒストンH3サブユニットの9番目のリジンが脱アセチル化しており、DNAのメチル化と同様にヒストンの修飾も次世代に引き継がれていた。さらにヒストンの脱アセチル化阻害剤をサイレンシングされたシダに添加するとNEO1の遺伝子発現は回復し、DNAiの効果が打ち消された。したがって、DNAiによる遺伝子サイレンシング効果はピストンの脱アセチル化によって引き起こされ、次世代に伝わっていることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] シダのDNAiにおけるエピジェネティックな制御機構2011

    • 著者名/発表者名
      須藤慶太、坪井秀憲、和田正三
    • 学会等名
      日本植物生理学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      20110320-20110322

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi