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2010 年度 実績報告書

雑草の除草剤抵抗性獲得は遺伝子重複で促進されるか

研究課題

研究課題/領域番号 22658006
研究機関京都大学

研究代表者

冨永 達  京都大学, 農学研究科, 教授 (10135551)

キーワードコナギ / ミズアオイ / 除草剤抵抗性 / スルホニルウレア系除草剤 / 雑草
研究概要

コナギとミズアオイは、ミズアオイ科ミズアオイ属の水田の強害草で、異質四倍体である。日本の水田で最も広く使用されているスルポニルウレア系除草剤(SU剤)に対する抵抗性が、コナギでは日本各地で、ミズアオイでは北日本および東日本で顕在化し、水稲生産上問題となっている。雑草のSU剤抵抗性生物型では、その適応度が低下しているが、コナギでは低下せず、このことがコナギのSU剤抵抗性生物型が各地で顕在化している理由の一つであるとも考えられる。本研究では、適応度の低下がコナギのSU剤抵抗性生物型で認められない理由が、SU剤の作用点であるアセト乳酸合成酵素(ALS)に関する遺伝子の重複による適応度の低下の補償にあると仮定した。この仮説を検証するために、本年度は、まずコナギとミズアオイのALS1およびALS3の全長を新たに解読した。次にコナギとミズアオイのALS遺伝子の重複を明らかにするためにこれらの遺伝子を解析した結果、コナギのALS4とミズアオイのALS2の相同性が極めて高いことを明らかにした。さらに京都府由来のコナギのSU剤抵抗性生物型の1系統では、ALS1およびALS4において同じ部位で同じ一塩基置換が生じていることを明らかにした。コナギやミズアオイの祖先野生種と推定されているホソバコナギとホソバミズアオイの雑種を人為的に作成しようと試みたが、開花期を同調させることができず、改めて試みることとした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ミズアオイ自生集団における訪花昆虫相と送受粉効果2011

    • 著者名/発表者名
      藤野美海・汪光煕・三浦励一・冨永達
    • 学会等名
      日本雑草学会
    • 発表場所
      東京大学農学部(東京都)(発表確定、東日本大震災により開催延期)
    • 年月日
      2011-04-02
  • [図書] 身近な自然の保全生態学2010

    • 著者名/発表者名
      冨永達・三浦励一
    • 総ページ数
      213
    • 出版者
      培風館

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公開日: 2012-07-19  

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