マンゴスチンのアポミクシスによる種子形成は、幼果期に子室内の珠皮組織から細胞塊の突起が出現し、この細胞塊が肥大することでおこっていた。また、マンゴスチン果実では、1~3つの子室においてのみ種子形成が認められる。そこで種子形成を引き起こす要因を調査するため、細胞塊が形成される子室内に存在する胚乳液状の液体中の植物ホルモンをGC-MSにより分析し、IAA、ABA、ジャスモン酸の存在を確かめた。また、これらホルモンの経時的変化を定量し、種子形成との関連を検討した。なお、植物ホルモンが種子形成に及ぼす影響を外生的処理により調査したが、処理と種子形成の相関は認められず、検討課題を残した。
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