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2010 年度 実績報告書

魚類の性格を支配する脳内性格関連遺伝子群の探索と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22658056
研究機関宇都宮大学

研究代表者

飯郷 雅之  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10232109)

キーワード季節繁殖 / 脳内ネットワーク / 機能的ゲノミクス解析 / 生殖 / 水産単的脳科学 / 光受容体 / KISSニューロン / GPR54
研究概要

魚類の「性格」は遺伝的に決まっているのか?ヒトでは個体の性格を支配する「性格関連遺伝子」の存在が明らかにされた.また,ヒト以外の哺乳類や鳥類人においてもその存在が報告されつつある.しかしながら,魚類において「性格」が遺伝子の多形に影響されることを示した報告は申請者の知る限りない.申請者はこれまでアユやメダカを対象に生殖,回遊,日周リズムを司る脳内分子機構の研究を進めてきた.那珂川におけるサンプリングの際にアユの友釣りを見て,「友釣りで釣れやすいアユは攻撃性が高く,連れにくいアユは攻撃性が低いのでは?遺伝的な違いがあるに違いない」と考えた.そこで本研究においては,アユとメダカをモデル魚として,魚類の「性格」を支配する脳内性格関連遺伝子群の探索と機能解析を試みた.
1.試料の採取
那珂川産天然アユ,琵琶湖産湖アユ,かよび近緑のリュウキュウアユ,メダカについては南方系のHd-rR系統,各10個体以上から脳,網膜,肝臓,ヒレなどを採取し,遺伝子のクローニングおよび多形解析用のcDNAおよびゲノムDNAを調整した.
2.脳内性格関連遺伝子群のクローニング
脳内性格関連遺伝子群の候補として,脳内のモノアミン性神経遺伝物質である,ドーパミン,アドレナリン,セロトニンを対象として,これら伝達物質の受容体(ドーパミンDRD1~5;アドレナリン受容体ADRA1A~D,ADR2A~C,ADRB1~3;セロトニン受容体5HT1~7),合成・代謝酵素(チロシンヒドロキシラーゼ,トリプトファンヒドロキシラーゼ,芳香族アミノ酸デカルボキシラーゼ,モノアミンオキシダーゼなど),トランスポーター(DAT,NET,SERT)を選定し,cDNAおよびゲノムDNAのクローニングを試みた.
3.脳内性格関連遺伝子群の系統間の多型の同定
脳内性格関連遺伝子群のエクソン,イントロン,およびプロモータ領域の塩基配列を決定し,アユは天然アユ,湖アユ,近緑のリュウキュウアユの間に塩基配列の多型が存在するかどうか検討した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件) 図書 (2件)

  • [学会発表] アユにおけるDRD4のcDNAクローニングと発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      武田維倫,小堀功男,新井菜津美,手賀章倫,石嶋久男,飯郷雅之
    • 学会等名
      第17回日本時間生物学会学術大会
    • 発表場所
      東京都新宿区
    • 年月日
      20101120-21
  • [学会発表] アユの性格関連遺伝子に関する研究2010

    • 著者名/発表者名
      武田維倫,新井菜津美,小原明日香,渡邊長生,酒井忠幸,石嶋久男,手賀章倫,飯郷雅之
    • 学会等名
      第13回行動神経内分泌研究会
    • 発表場所
      茨城県古河市
    • 年月日
      2010-09-13
  • [学会発表] 本能的脳機能研究の水産学的展開~機能的ゲノミクスからの新技術開発~2010

    • 著者名/発表者名
      武田維倫,飯郷雅之
    • 学会等名
      第4回宇都宮大学企業交流会
    • 発表場所
      栃木県宇都宮市
    • 年月日
      2010-09-06
  • [図書] 体内時計の科学と産業応用2011

    • 著者名/発表者名
      飯郷雅之(柴田重信監修)
    • 出版者
      シーエムシー出版
  • [図書] からだと光の事典2010

    • 著者名/発表者名
      飯郷雅之(太陽紫外線防御研究委員会編)
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      朝倉書店

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公開日: 2012-07-19  

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