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2012 年度 実績報告書

紀州在来薬用紫蘇の機能性に関する遺伝的改良と機能性強化のための生産技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22658077
研究機関近畿大学

研究代表者

堀端 章  近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70258060)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード薬用紫蘇 / ペリルアルデヒド / リモネン / 花成制御 / 青色光補光 / 成分育種
研究概要

23年度の試験において‘紀州在来薬用紫蘇’内の個体間に機能性香気成分ペリルアルデヒド(PA)含有量の差が認められた。そこで、PA含有量の高い個体5個体と低い3個体を選んで次世代を栽培してPA含有量に関する親子相関を解析ことによって高機能性に関する成分育種の可能性を検討した。2反復の試験の結果、相関係数rは0.14ないし0.29であり、いずれも有意ではなかった。したがって、23年度に観察されたPA含有量に関する個体間変異が遺伝的に支配されている可能性は低いと考えられた。これまでの形態的変異に関する調査結果と合わせると、‘紀州在来薬用紫蘇’は(適切な種子管理を行う範囲において)純系と見なし得ることが示唆された。
一方、青色LEDによる補光が‘紀州在来薬用紫蘇’の花成を顕著に抑制すると同時にPA含有量を有意に増加させるという結果が得られているが、このPA含有量の増加が青色光補光への直接的反応か、花成抑制を経由する二次的反応かはまだ明らかではない。そこで、生育相のさまざまな時期に短期間(5日間)の青色光補光を行ってPA含有量の変化を調査した。その結果、生殖生長相にある‘紀州在来薬用紫蘇’への青色光補光がPA含有量をわずかに増加させたものの、有意水準には達しなかった。栄養生長相のシソへの補光は全く効果を示さなかった。このことから、青色光補光は花成抑制を介してPA含有量を増加させたことが明らかになった。
さらに、‘紀州在来薬用紫蘇’の香気成分を他のシソ品種と比較した。‘紀州在来薬用紫蘇’は近縁のチリメンアカジソ2品種の数倍以上の香気成分を含有していること、および、同様に強い香気を特徴とするチリメンアオジソやカタメンジソと比べると、ペリルアルデヒドとリモネンの比率が顕著に高く、このことが本種の特異な香りを特徴付けていると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 作物生産における太陽エネルギーの分割利用 -単色光補光による薬用紫蘇の花成制御と機能性香気成分-2012

    • 著者名/発表者名
      堀端章
    • 雑誌名

      太陽/風力エネルギー講演論文集

      巻: 2012 ページ: 393-396

  • [学会発表] 紀州在来の薬用紫蘇遺伝資源を利用した機能性素材の開発2013

    • 著者名/発表者名
      堀端章
    • 学会等名
      ヘルスケアビジネスフェア2013
    • 発表場所
      大阪産業創館(大阪府)
    • 年月日
      2013-02-26
  • [学会発表] 和歌山県在来の薬用紫蘇系統の特徴および単色光補光による生育調節2012

    • 著者名/発表者名
      堀端章
    • 学会等名
      近畿作物・育種研究会 第174回講演会
    • 発表場所
      京都大学農学部(京都府)
    • 年月日
      20121208-20121208
  • [学会発表] 作物生産における太陽エネルギーの分割利用-単色光補光による薬用紫蘇の花成制御と機能性香気成分-2012

    • 著者名/発表者名
      堀端章
    • 学会等名
      日本太陽エネルギー学会・日本風力エネルギー学会
    • 発表場所
      北九州国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      20121109-20121109
  • [学会発表] 紀州在来の薬用紫蘇遺伝資源を利用した機能性素材の開発2012

    • 著者名/発表者名
      堀端章
    • 学会等名
      イノベーションジャパン2012
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京都)
    • 年月日
      20120927-28

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公開日: 2014-07-24  

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