研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究はアルツハイマー病、脳梗塞再灌流や脳出血等の脳疾患に対し、ナノ治療による効果的治療を行うため、様々な投与法とその送達効果に関して検討した。ナノ粒子は両親媒性の分子量1万程度の高分子の自己組織化により作成し、疎水性セグメント側鎖にニトロキシドラジカルを導入した(ラジカルナノ粒子、RNP)。pH=7以下で崩壊するナノ粒子とpHの変化にかかわらず崩壊しないナノ粒子を調製し(それぞれRNP^NおよびRNP^O)静脈投与、経口投与、経鼻投与に関して検討した。RNP^Oは静脈投与で1%程度脳内に送達された。集束超音波ビームを利用することにより送達率が一桁上がることが確認された。経口投与では血中に全く取り込まれることがないことが確認された。RNP^Nは静脈投与ではRNP^Oと同様の傾向であった。一方経口投与では5.7%血中に取り込まれ、その一部は脳に送達されることが確認された。これらの結果を基にアルツハイマー病モデルマウスにRNP^Nを経口投与したところ、4週間でほぼ完全に病態が回復する結果が得られた。
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