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2011 年度 実績報告書

P-bodyの構造とARE-mRNAの動態を制御する新規シグナル伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 22659015
研究機関東京大学

研究代表者

堅田 利明  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)

研究分担者 梶保 博昭  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (70401221)
キーワードシグナル伝達 / G蛋白質 / Gサイクル / ゲノムプロジェクト / mRNA動態 / Processing body
研究概要

高等真核細胞の遺伝子発現においては、転写調節に加えて、mRNAの動態と代謝の制御が重要であり、mRNAの翻訳や安定性の調節には、mRNA上の特定の配列(例えば、AU-richなシスエレメント:以下AREと略記)及びmRNAに結合する蛋白質(トランス因子)が重要な役割を果たしている。最近の研究から、mRNA分解酵素やmiRNA切断酵素などの多様なmRNA代謝に関わる因子群はProcessing body(P-body)と呼ばれる球形構造体に凝集していることが明らかとなり、mRNAの翻訳抑制や分解などのmRNAプロセシングは、P-bodyにおいて積極的に進行すると考えられるようになった。しかしながら、高等動物細胞において、P-bodyがどのように形成され、P-bodyの動態が細胞環境に応答してどのように変動するか、さらに、P-bodyの動態変動とmRNAの局在変化との関連についての解析は、ほとんど進展していない。
昨年度、われわれは、低分子量G蛋白質RhoAの活性化に伴い、P-bodyが小型化し、その数が増加すること、さらにRhoAの活性化によって、ARE-mRNAのP-bodyへの局在化および分解が抑制されることをそれぞれ見出した。
そこで本年度は、RhoAをノックダウンした細胞におけるP-bodyの動態およびARE-mRNAの分解を検討することにより、本反応に対するRhoAの要求性を検証した。その結果、1.RhoAのノックダウンに伴い、P-bodyの形成量は、顕著に減少した。2.TTPの細胞内量は顕著に減少した。3.ARE-mRNAの速やかな分解は顕著に抑制された。以上のことから、RhoAはP-bodyにおけるARE-mRNA分解に必須の因子である可能性を提示できた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] RhoA activation participates in rearrangement of processing bodies and release of nucleated AU-rich mRNAs2011

    • 著者名/発表者名
      Takahashi S, et al.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res.

      巻: 39(8) ページ: 3446-3457

    • DOI

      doi:10.1093/nar/gkq1302

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RASSF7 negatively regulates pro-apoptotic JNK signaling by inhibiting the activity of phosphorylated-MKK72011

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, S., et al.
    • 雑誌名

      Cell Death Differ.

      巻: 18 ページ: 645-655

    • DOI

      10.1038/cdd.2010.137

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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