ケミカルゲノミックスを基盤とする活性天然物質の標的分子解析法の確立

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22659022
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 創薬化学
• 研究機関: 大阪大学
• 研究代表者: 荒井 雅吉 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (80311231)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2011
• キーワード: ケミカルジェノミクス / ケミカルバイオロジー / 生物活性物質 / 標的分子

研究概要

cDNAライブラリー形質転換HeLa細胞や次世代シーケンサーを利用して、動物細胞などの真核生物に作用する活性天然物質の標的分子を明らかにする一般性のある方法論の確立を試みた。Topoisomerase I阻害剤camptothecinをモデル化合物に、HeLa細胞のcDNAをランダムに高発現する形質転換細胞から、camptothecin耐性細胞を選択して、導入されているcDNAを解析する方法の確立に成功した。次世代シーケンサーを使用して、化合物に自然耐性となったHeLa細胞のゲノム変異を解析する方法論を確立するため、camptothecin自然耐性HeLa細胞の取得を行いこれに成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Action-mechanism of trichoderin A, an anti-dormant mycobacterial aminolipopeptide from marine sponge-derived Trichoderma sp (2011)
  • 著者名/発表者名: Pruksakorn P., Arai M., Liu L., Moodley P., Jacobs Jr. W. R., Kobayashi M
  • 雑誌名: Biol. Pharm. Bull. 巻: 34(8) ページ: 1287-1290
  • 査読あり
• [雑誌論文] DedA protein relates to action-mechanism of halicyclamine A, a marine spongean macrocyclic alkaloid, as an anti-dormant mycobacterial substance (2011)
  • 著者名/発表者名: Arai M., Liu L., Fujimoto T., Setiawan A., Kobayashi M
  • 雑誌名: Marine Drugs 巻: 9(6) ページ: 984-993
  • 査読あり
• [雑誌論文] 海洋生物からの医薬シーズ探索 (2010)
  • 著者名/発表者名: 荒井雅吉、小林資正
  • 雑誌名: 有機合成化学協会誌 巻: 68巻 ページ: 470-479
  • 査読あり
• [学会発表] 抗潜在性結核物質halicyclamineAの作用メカニズム解析-ゲノムDNAライブラリーを利用する標的分子の解明- (2011)
  • 著者名/発表者名: 荒井雅吉、Liu Liu、藤本貴男、小林資正
  • 学会等名: 第61回日本薬学会近畿支部総会・大会
  • 発表場所: 兵庫
  • 年月日: 2011-10-22
• [学会発表] 低酸素環境選択的がん細胞増殖阻害物質furospinosulin-1の作用メカニズム解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河内崇志、荒井雅吉、古徳直之、小林資正
  • 学会等名: 日本薬学会第131年会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2011-03-29
• [備考]
  • URL: http://www.phs.osaka-u.ac.jp/homepage/b012/