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2011 年度 実績報告書

親水性高分子モノマーを用いた組織包埋剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659038
研究機関大分大学

研究代表者

北村 裕和  大分大学, 医学部, 助教 (70115559)

研究分担者 伊奈 啓輔  大分大学, 医学部, 准教授 (20203193)
藤倉 義久  大分大学, 医学部, 教授 (10165368)
キーワード電顕・光顕組織包埋剤 / 生体分子 / 免疫組織化学 / 環境対応 / 細胞・組織
研究概要

親水性の高分子化合物で、生体内の水分と置換し、細胞内化学物質と反応して硬化する高分子化合物を選択し、光学顕微鏡と透過型電子顕微鏡における免疫組織化学に使用できる包埋剤を作製する。主要な方法の原理は、我々が平成24年3月30日に取得した特許(第4956839号)を基礎とするものである。光学顕微鏡のための包埋剤の作成(22年度)において一応の成果を得たが、切片が水没しやすい欠点が残った。
23年度は水没しやすい欠点の補正と透過型電子顕微鏡のための包埋剤の作成を行った。親水性高分子モノマーとして、N-vinyl-2-pyrolidone (NVP)を用い、親水性の調節、重合速度の調節のために重合阻止剤と架橋剤を加えることにより、適度な強度の包埋剤を作製した。適度な硬度を得るため硬化剤を加え、さらに切片が水没するのを避けるためにアクリル系包埋剤を加えた。それらの比率を詳細に検討したが、まだ最終決定にまでは至っていない。サンプル組織としてラットの膵臓、耳下腺などを用いた。採取した組織片をa4%パラフォルムアルデヒドで固定し、アルコールで脱水後上記混合液に浸透して包埋した。b比較のためLR Whiteに包埋した。光顕のために1μm切片を、電顕のために10nmの超薄切片を作製して、抗インスリン、抗グルカゴン等の抗体で免疫染色を行ってLR White包埋切片と比較した。
結果は、光顕、電顕のために同じ包埋剤が使用でき、切片の水没は無くなり、水面上で伸展した。LR Whiteと比較してコンタミン等においては同等に、抗体の2倍希釈度で1から2段階以上良好であり、電子ビームに対しても耐えることが出来た。
この薬剤処方については特許出願準備中である。

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公開日: 2013-06-26  

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