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2011 年度 実績報告書

薬剤併用作用のプロモートーム解析基盤の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 22659054
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

鈴木 治和  独立行政法人理化学研究所, LSA要素技術開発グループ, プロジェクトディレクター (80333293)

キーワードプロモーター / CAGE / 薬剤作用 / トランスクリプトーム / 合剤 / 抗ガン剤
研究概要

本研究の目的は、薬剤効果をプロモートーム(プロモーターレベルのトランスクリプトーム)でとらえ、薬剤併用効果をプロモーター活性の相加、相乗、拮抗で説明できるかを検証することにある。MCF7細胞を用い、シグナル伝達系MEK-ERK阻害剤であるUO126、PI3K-Akt阻害剤Wortmannin,その両方を阻害するEGF受容体キナーゼ阻害剤イレッサを用いた。各薬剤単剤、および薬剤併用した細胞から調製したRNAを用いて、解析バイアスのないHeliscope CAGEにより大規模トランスクリプトームデータを取得した(CAGEはmRNAの5'をシーケンス解析する手法であり、プロモーター活性、転写物の発現等を調べることができる)。得られたシーケンスタグをゲノムDNA上にマップしたのち、近傍のタグをクラスタリングして更なる解析に供した。計11,403クラスターが同定され、そのうち9,185クラスターが特定の遺伝子とリンクしていた。クラスターレベルでの発現頻度比較によって、biological replicates間で高い相関(>0.99)が観察され高品質のデータが取れたことが証明された。次に、薬剤併用により有意に発現変動が観察されたクラスターについて、単剤での発現との比較を試みたところ、試みた薬物併用のほとんどにおいて、効果が相加的であることが確認された。薬剤の併用効果は、シグナルレベルで線形ではなく評価は困難であったが、本プロモーターレベルでは線形的な効果を示しており、またこのことから本実験手法による併用効果解析の有用性が証明された。得られた結果をまとめて論文投稿を目指している。なお、本結果は、第34回日本分子生物学会で発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Quantitative analysis of promoter activity to evaluate a combinatorial effect of kinase inhibitors targeting the EGFR pathway2011

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiro Kajiyama
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-12-16
  • [学会発表] 次世代シーケンサーを用いた神経疾患のオミックス解析2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木治和
    • 学会等名
      第52回日本神経病理学会総会学術研究会
    • 発表場所
      京都テルサ(京都府)(招待講演)
    • 年月日
      2011-06-04

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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