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2011 年度 実績報告書

ワンステップiPS細胞誘導・相同組換え法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22659061
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

三谷 幸之介  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10270901)

キーワード相同組換え / 多能性幹細胞 / ウイルスベクター / 再生医療
研究概要

本研究では、ヒトiPS細胞を利用した遺伝病の遺伝子修復治療への治療応用を目指し、細胞操作過程での変異の蓄積等を最低限にするために、ヘルパー依存型アデノウイルスベクター(HDAdV)を用いた高頻度相同組換え法を用いて、ヒトiPS細胞の誘導と誘導されたiPS細胞からの相同組換え体の樹立を同一ディッシュ上で可能にする方法論を確立することを目標とする
平成23年度においては、ヒト線維芽細胞TIG-3株に産業技術総合研究所(AIST)の中西真人博士より分与された、山中4因子をコードしたセンダイウイルスベクターを感染させて、iPS細胞を誘導した。そして、iPS細胞様コロニーの出現に伴い、個々のコロニーをクローニングすることなくまとめて継代を繰り返した後に、6-17×10^6個の細胞に対してヒトHPRT遺伝子座ノックアウト用アデノウイルスベクターを感染させ、ベクターが染色体に組み込まれた細胞クローンをG418選択によりクローニングした。さらにこれらクローンで、相同組換えが得られるかどうかをPCR法により検討した。その結果、iPS細胞様クローンの出現後、13日目、26日目、44日目の細胞を感染した場合に、コロニー19個中1個、46個中3個、129個中4個で相同組換えが得られていた。さらにこれらの細胞クローンについて、bisulfite sequencingによってNANOG遺伝子座プロモーター領域の脱メチル化を調べたところ、ヒトiPS細胞と同様に脱メチル化されていることが確認された。
これらの結果より、アデノウイルスベクターを用いた効率の良い相同組換え法を用いることによって、ヒトiPS細胞を誘導しながら同時に相同組換えによる遺伝子ノックアウトが可能であることを示すことができた。

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公開日: 2013-06-26  

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