ヒトiPS細胞を利用した遺伝子修復治療において、染色体変異の蓄積を最低限にするために、iPS細胞の誘導と相同組換え体の樹立とを同一ディッシュ上で可能にする方法論の確立を目的として研究を行った。ヒト線維芽細胞株に、山中4因子をコードしたセンダイウイルスベクターを感染させて、iPS細胞を誘導した。そして、iPS細胞様コロニーをまとめて継代した後に、HPRT遺伝子座ノックアウト用アデノウイルスベクターを感染させ、3-5%の高頻度で相同組換えが得られていることを確認した。全過程を約6週間で達成可能であった。
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