研究概要 |
深在性真菌症の発症に伴い、宿主の呼気中に見いだされる揮発性有機化合物(VOCs: Volatile Organic Compounds)を特定し、真菌感染症の早期診断、感染のモニタリングなどの指標として 有効であるかどうかについて検討を加えた。Aspergillus fumigatus動物感染モデルを構築し、呼気採取のための装置を作成した。マウスの呼気はSPMEフィールドサンプラーで捕集し、ガスクロマトグラフィー質量分析計により揮発性有機化合物を同定した。マウス容器内から排出されたVOCとして、2-ethyl-1-decanol、 2,3,6-trimethyl-octane、Isothiocyanatocyclohexane、1,4-Methanoazulene (Longifolene)が見つかったが、感染マウスと感染していないマウスから採取した気体成分のTICクロマトグラムには、明らかな違いを確認することはできなかった。今後、感染条件を再検討する必要がある。
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