本研究では要介護高齢者の経済状況(貧困)の介護需要に及ぼす影響を定量的に評価し、経済状態、健康(要介護)状態、介護保険利用度、終末期医療と死亡との関連性を検討した。これらの検討を通して、貧困(家計所得)など経済的環境と介護費用との関連、および、貧困(家計所得)など経済的環境と要介護状態・健康状態との関連を明らかにした。 本研究での解析の結果、訪問リハビリテーションが退院後の患者健康度に影響する可能性が示唆された。これは本研究で最も重要な知見であり、今後の健康格差を考えるうえで、理論的および実務的に重要な意味を持つと思われる。
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