研究課題/領域番号 |
22659111
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中野 賢二 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 教授 (00315061)
|
研究分担者 |
兵藤 文紀 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 准教授 (10380693)
三浦 大典 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 准教授 (40532627)
藤村 由紀 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 准教授 (20390304)
|
キーワード | 非侵襲的治療応答性アッセイ / 遺伝子治療 / レドックスイメージング / メタボリック・プロファイリング |
研究概要 |
我々は非ウイルス型遺伝子キャリアを用いた難治癌に対する新しい遺伝子・核酸治療を開発中であるが、新規治療法の臨床応用を促進するためには、個体レベルで薬効の評価法や病巣の分子機能の可視化技術の開発が重要となる。前年度はオーバーハウザーMRI (OMRI)を用いたレドックス分子イメージングによるラジカル消退曲線を検出する解析法を確立した。本年度は、担癌マウスモデルを用いてTNF-α遺伝子治療応答群とコントロール群でラジカル消退曲線の比較を行った。加えて、RNAi遺伝子治療の作用機序をMALDI/Lc質量分析を駆使して微量代謝産物の比較から解析する。 (1)レドックス分子イメージングによる治療応答の予測アッセイ系の確立 腫瘍内においてTNF-α遺伝子治療応答群ではレドジクス反応が高く、OMRIで検出したラジカル消退曲線における傾きが急速に減衰する結果を得た。治療応答がレドックス変動により予測される可能性が示唆された。 (2)MALDI/LC質量分析による薬効・副作用予測アッセイ系の確立 血管内皮細胞HUVECとHPAE CcellsにsiRNAを導入しYB-1のノックダウンを行い、MALDI-TOF-MSを用いてノックダウン群とsiCoptro1群で微量代謝産物の比較を行った。単回実験の結果ではあるがてYB-1ノックダウン群でNADが低下し、HistidineやAspartateが増加し、レドックス変動が生じている可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
OMRIの性能向上のため、装置の大型化等の改良を行ったが、再度解析プログラムの最適化が必要となり、レドックス分子イメージングによる治療応答の予測アッセイ系の確立実験に遅れが生じた為。
|
今後の研究の推進方策 |
(1)レドックス分子イメージングによる治療応答の予測アッセイ系の確立 次年度には治療応答ががん細胞内で生じたものであるという特異性の検証を行う為に、細胞、取込みのないプローブを作成し検討する。 (2)MALDI/LC質量分析による薬効・副作用予測アッセイ系の確立 次年度はnを増やし、マイクロアレイ、プロテインアレイ等のオミックス研究手法を駆使して検証実験に着手する。
|