未発表データなので詳細には記せないが、狙っている糖鎖修飾されたペプチドに対する抗体と反応する物質を、正常人を含めた血清を用いて測定・評価するための方法が確立できた。ベースは抗体を用いた免疫学的測定法であるELISA (Enzyme-Linked Immuno-Sorbent Assay)法であり、よく知られている方法である。我々の狙う物質の測定方法を確立させるために、各種糖を用いて抗原抗体反応の阻害実験を行い影響を調べた。また、糖鎖修飾のないペプチドを用いて非特異的な反応の程度を確認した。我々が当初想定し昨年度までに実行していた、不純物が多いが安価で実行できる方法と比べノイズの少ないよりよい反応系であることがわかった。 萌芽研究として申請した研究期間は平成24年度で終了であるが、当研究は現在も進行中である。方法論、正常人データ、疾病との関わりに関するデータを整理し、またさらに蓄積し、今後の短い時間内で英文での論文化、学会発表をする予定である。 また、細胞生物、臨床、病理など幅広い分野で学会などに参加し、最近の胃癌や検査系に関する情報収集を実行し、本計画実行に役立つ知識を得ることもでき、また一部発表を行った。
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