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2010 年度 実績報告書

迅速遺伝子診断システムの開発とインフルエンザ亜型診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22659118
研究機関財団法人東京都医学研究機構

研究代表者

内藤 暁宏  財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (20332372)

キーワード臨床診断 / インフルエンザ / PCR / 遺伝子診断 / 迅速診断
研究概要

本研究課題は、独自の熱制御機構を持つ超高速リアルタイムPCR機を使い、全行程が30分以内に終了するポータブルな高病原性トリインフルエンザ迅速遺伝子診断法の開発を目的とし、本年度は以下について、検討を行った。
1.反応試薬・条件の検討:通常のPCRと熱制御方式の違いから、酵素、条件検討が必要である。
高速性を謳っている市販のTaqポリメラーゼ(3社9種類)の検討を行ったところ、2社3種類のポリメラーゼのみ、使用可能であった。このうち、上市、特許などの観点から、1種類に絞り、至適条件を決定した。
2.RNA抽出法の確定:全行程を30分以内に設定した場合、RNA抽出は10分以内に終える必要がある。
約30分を要する市販のウイルスRNA抽出キットの各ステップについて、省略可能なステップを検討し、8分に短縮した。最終的に抽出から検出まで30分以内、計28分で終了できる系を構築した。
3.病院検体を用いた検討:実サンプル(咽頭もしくは鼻腔ぬぐい液)にはRNase、細胞、粘液などが含まれ、RT-PCRの挙動は、PCRの阻害、バックグラウンドも含め、モデル系と大きく異なることが予想される。
本年度は、イムノクロマト法でインフルエンザと判定された臨床検体を用いて検討した。イムノクロマト法に用いた検体の残りからRNAを抽出し、同PCRにて検討を行った。通常のリアルタイムPCRと比べ、若干の特異性の低下がみられたが、季節性ソ連型、タミフル耐性、季節性香港型を区別できることが示唆された。
通常のリアルタイムPCRを用いた確定診断には2時間以上かかるが、本PCRを用いることで、実検体を用いてもRNA抽出から測定終了まで、30分以内に終了したことは、本法で実用化を目指す意義は大きいと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高速・高感度インフルエンザ診断法の開発2010

    • 著者名/発表者名
      内藤暁宏
    • 学会等名
      Cell Biology Summer Meeting 2010
    • 発表場所
      箱根(神奈川県)
    • 年月日
      2010-07-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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