研究課題/領域番号 |
22659120
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
斎藤 健 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (40153811)
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研究分担者 |
細川 敏幸 北海道大学, 高等教育推進機構, 教授 (00157025)
藤田 博美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60142931)
山内 太郎 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (70345049)
藏崎 正明 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 助教 (80161727)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 環境汚染化学物質 / 影響評価法 / アポトーシス / 中枢神経系 / DNA切断 / 分化 |
研究概要 |
本研究では、飛躍的に増加する新たな化学物質の種類や量、有害作用の多様性、生体の感受性などを考慮し、環境汚染化学物質の作用機構として、性ホルモン系に対する作用だけでなく新たな作用機構の解明をも包括できる評価法の確立を念頭に置き、環境汚染化学物質の影響を最も受けやすい胎生期および乳幼児期の中枢神経系を対象として、環境汚染化学物質の中枢神経の分化・組織形成、機能発現に対する影響を包括的に把握でき、かつその作用機構の解明に直結する評価法の確立をはかることを目的とした。 24年度は、第一に、環境汚染化学物質の遺伝子に対する直接影響を評価するための遺伝子切断定量法の構築を行った。第二に、遺伝子そのものではなく、遺伝子発現の制御機構が変化するエピジェネティックな変化に密接に関与する酵素群である、脱アセチル化酵素、DNAメチル基転移酵素等を指標としたエピジェネティックな影響の評価系を構築した。第三に、これまでに構築した環境汚染化学物質の影響評価法を用いて種々の化学物質の影響評価を行った。特に、細胞の分化、組織形成に密接に関連するプログラムされた細胞死であるアポトーシスに対する影響評価を中心に行った。化粧品の殺菌防腐剤に使用されるパラベン類の評価を行い、パラベン類の血清(-)によって誘導されるアポトーシスへの影響は、種類によって異なることを明らかにした。次に甘味料として用いられるステビオサイドの影響評価を行い、ステビオサイドは誘導されたアポトーシスを増強する働きがあることを明らかにした。さらに、可塑剤として広く使用されてきたが、幼児への暴露が懸念され使用規制のあるフタル酸エステルについても検討し、フタル酸エステルは、PC12細胞にアポトーシスを引き起こさなかったが、誘導されたアポトーシスを増強すること、さらに、フタル酸エステルは、エピジェネティックな影響も示すことを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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