研究課題
従来のインフルエンザワクチンであるHAワクチンは主として液性免疫を誘導するものであったため、免疫の持続期間は短く、抗原変異に頻繁にワクチンを更新する必要があった。さらに交差防御能をもつ細胞傷害性Tリンパ球(CTL)は標的抗原(内部タンパク質由来ペプチド)が提示されないため誘導されないという大きな欠点があるため、感染の重篤化は防げるが発症に対する予防効果はそれほど大きくない。そこで、昨今、提唱されているリポソームワクチンの利点と、ナチュラル・キラーT活性化が持続するスギ花粉症ペプチドワクチンの原理を併用し、インフルエンザ由来のCTLエピトープを有する抗原ペプチドとスギ花粉のT細胞エピトープをリポソームに化学結合することによって、変異に対する安定した対応と持続性を満足した新しいインフルエンザウイルスワクチンの開発を試みた。リポソームワクチンの構築のために、リポソームカプセルのリン脂質2重層にNKT細胞活性化物質「α-GalCer」を挿入し、Uchidaらの方法に基づき、スギ花粉T細胞エピトープを封入した。この際、スギ花粉症患者末梢血Tリンパ球を用いて作成したスギ花粉アレルゲン中のT細胞エピトープを含むペプチドのアミノ酸の一部を置換したアナログペプチドを用いた。一方、インフルエンザAウイルスA/Aichi/2/68(H3N2)(Aichi(H3N2))を10日齢の発育鶏卵で増殖させ、不活化・精製し、CTLエピトープを表面に結合することによってリポソームワクチンを構築した。
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