研究課題/領域番号 |
22659124
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
菅沼 成文 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (50313747)
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研究分担者 |
樋野 興夫 順天堂大学, 医学部, 教授 (90127910)
近藤 格 国立がんセンター研究所, プロテオミクスバイオインフォマティクス, プロジェクトリーダー (30284061)
弘田 量二 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (20448385)
栄徳 勝光 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (50552733)
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キーワード | 中皮腫 / バイオマーカー / プロテオーム / マイクロアレイ |
研究概要 |
前年度に引き続き、アレイヤーを使って、血漿を試料として、タンパク質マイクロアレイ法を試み、反応条件の検討を行った。タンパク質アレイによるバイオマーカー測定系の確立のため、簡易の手動式アレイヤーでのタンパク質固定における問題点を解決し、ヒト血漿サンプルをアレイに固定後、HRP標識した抗メソセリン抗体(認識部位C末端側)と反応させ発光で検出する測定系を構築した。血漿は8倍希釈、HRP標識抗体は100倍希釈、反応時間は4℃一晩、その後は市販のHRP検出キットを使用して、37℃1時間で検出した。この実験系では、入手可能なELISAキットがN末端C末端の2抗体を用いているのに対して、C末端側1種類のみ抗体を使用しているため、測定値の相関解析を行う必要があった。そこで、臨床サンプルとELISA法との比較を行っているところである。現在、最終的な検討を行っており、あらかじめ取得した胸部レントゲン読影の診断結果と本系測定結果との相関を解析し、集団検診における中皮腫のバイオマーカーになりうるかの比較検討をおこなう。今後、アレイヤーの精度向上のため、現在の手動式のアレイヤーから機種を変更して、1.5日要している測定時間を半日程度で測定可能となるよう、反応時間の最適化をはかる。また、バイオマーカーに関しては、メソセリンなど単一のバイオマーカーのみらなず、組み合わせにより、陽性反応的中度を上げる絞り込み戦略を用いて、共同研究者と連携しながら、候補となるタンパクについて網羅的な検討を進めていく。引き続き、タンパク質アレイと既存の測定方法の利点を生かしたバイオマーカー探索の効率化につなげることのできる戦略を確立のための検討を進める。
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