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2010 年度 実績報告書

興奮性譫妄による急死の全国調査と病態解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22659136
研究機関東北大学

研究代表者

舟山 眞人  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40190128)

キーワードmicroRNA / マイクロアレイ / ラット / 死後経過時間 / 興奮性譫妄 / 急死
研究概要

軽微な外傷またはストレスから引き起こされる不整脈,興奮性せん妄などの病態は,死因となりえるにもかかわらず,形態的にはそのエビデンスが表れにくい特徴を持つ.また,虐待やネグレクトで経験するような脱水,タンパク欠乏性低栄養等の慢性ストレスも同様である.これら外的ストレスを定量的に示すバイオマーカーとしてmicro RNA(miRNA)に着目した,ノンコーディングRNAであるmiRNAは,約20塩基長の短い一本鎖RNAであり,RNaseに対し安定であることから,法医学的に有用なバイオマーカーとなる可能性を持つ.しかしながら,死後のmiRNAについて言及する報告は見当たらない.そこで今年度は,病態解明を最終目的として,死後miRNAはどのような挙動を示すのか,マイクロアレイを用いて網羅的解析を行った.すなわち,死後どのようなmiRNAが,どの程度存在するのかを確認したのである.生後約10WのSDラット6匹を用いて,安楽死後,2匹ずつ,死後24時間後,48時間後72時間後の3群に分け,それぞれから肝臓100mgを採取し試料とした.ホモジナイズ後,Agilent社製マイクロアレイにハイブリさせ,DNA MicroArray Scanner(Agilent)にて蛍光データを収集,データ解析を行った.その結果,非階層的クラスタリングであるK-Means法を用いて、350種のmiRNAを経時的にかつ網羅的に検索したところ,約8割を占める278種は,死後24時時間以降,検出限界以下のものであり,利用不可能であることが判明した.また,他のmiRNAのうち45種は24~72時間まで良好に保存されており,死因と病態の関連を判断するにはこれらの中からマーカーを選択することになる.今後は,動物実験により,外的ストレスと強い関連を持ち,かつ死後も測定可能なmiRNAの選択を行うこととする

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 死後変化に伴うmicroRNA(miRNA)の経時的挙動2011

    • 著者名/発表者名
      橋谷田真樹, 臼井聖尊, 大久保愉一, 林崎義映, 境純, 舟山眞人
    • 雑誌名

      DNA多型

      巻: 19 ページ: 259-262

    • 査読あり
  • [学会発表] 死後変化に伴うInicroRNA(miRNA)の経時的挙動2010

    • 著者名/発表者名
      橋谷田真樹, 臼井聖尊, 大久保愉一, 林崎義映, 境純, 舟山眞人
    • 学会等名
      日本DNA多型学会第19回学術集会
    • 発表場所
      三島
    • 年月日
      2010-11-18

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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