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2011 年度 実績報告書

包括的ストレス応答の心臓における病態生理学的意義の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22659158
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐野 元昭  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30265798)

キーワード心不全 / ストレス応答
研究概要

人工的dimerizerAP20187誘導性にFv2E-PERKキメラ蛋白を2量体してeIF2αリン酸化シグナルを活性化させるトランスジェニック(Tg)マウス(αMHC-Fv2E-PERK)及びeIF2α特異的脱リン酸化酵素Gadd34のC末端側のフラグメント(Gadd34C)を発現させeIF2αリン酸化シグナルの活性化を抑制するTgマウス(αMHC-Gadd34C)を作製して解析を行った。αMHC-Fv2E-PERKトランスジェニックマウスではdimerizer AP20187の投与によってeIF2αリン酸化レベルが亢進して下流の転写因子ATF4の蛋白レベルでの発現量の増加が確認された。また、DNA gene chipによる遺伝子発現解析でも、転写因子ATF4の下流の遺伝子群の発現上昇が確認された。
非常に興味深いことに、αMHC-Fv2E-PERKマウスにdimerizerAP20187を投与すると心筋収縮力が一過性に低下し、AP20187の投与をやめると心筋収縮力が回復した。eIF2αリン酸化は強い虚血で心筋に誘導されることからstunnedmyocardiumの分子機序にeIF2αリン酸化が関与していると考えられる。eIF2αリン酸化シグナルの活性化に基づく心収縮抑制の分子機序について、Ca handlingの変化に着目して
さらなる解析を行っている。
さらに、αMHC-Fv2E-PERKマウスやαMHC-Gadd34Cマウスに大動脈縮窄による圧負荷をかけて心機能の変化を経時的に観察して、代謝リモデリングと心機能関係を現在評価中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 冠動脈疾患(上)心エネルギー代謝と冠循環2011

    • 著者名/発表者名
      佐野元昭、福田恵一
    • 雑誌名

      日本臨床

      巻: 69 ページ: 60-68

  • [雑誌論文] 代謝の異常は心不全の原因か2011

    • 著者名/発表者名
      佐野元昭
    • 雑誌名

      Cardiovascular frontier

      巻: 2 ページ: 167-173

  • [雑誌論文] 「エネルギー代謝と生活習慣病」エネルギー代謝とメタボローム・トランスクリプトーム解析2011

    • 著者名/発表者名
      佐野元昭
    • 雑誌名

      Bio Clonica

      巻: 11 ページ: 44-50

  • [学会発表] Uncoupling of glycolysis and pyruvate oxidation plays a key role in the maintenance of LV function under chronic pressure-overload2011

    • 著者名/発表者名
      Sano M, Matsuhashi T, Katsumata Y, Fukuda K
    • 学会等名
      American Heart Association 2011
    • 発表場所
      Orlando (U.S.A)
    • 年月日
      2011-11-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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