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2010 年度 実績報告書

25(OH)vitamin Dによるlipid raft機能調節機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22659166
研究機関大阪大学

研究代表者

松井 功  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60456986)

キーワードビタミンD / lipid raft / 腎保護 / 血管保護
研究概要

我々は、25-hydroxyvitamin D (25(OH)D)の培養血管内皮細胞に対する作用を検討した。その結果、25(OH)D投与後10分以内にeNOSのSer 1177のリン酸化が上昇し、Thr 495のリン酸化が低下した。また、この変化は25(OH)D濃度依存的であった。同培養細胞にはビタミンDの活性化酵素(CYP27B1)や、不活性化酵素(CYP24)は発現しておらず、投与した25(OH)Dが1,25(OH)2Dに変換されることなく、直接的に作用した事が示唆された。eNOSのSer 1177のリン酸化とThr495の脱リン酸化は、ともにeNOSによるNO産生を促進する変化であり、25(OH)Dのnon-genomic作用により、eNOSの活性化が生じていることが示された。ショ糖密度勾配を用いて血管内皮細胞よりlipid raftを精製し、eNOSの分布を確認したところ、25(OH)D投与によりeNOSの分布様式に変化が生じる事も明らかとなった。以上のことから、25(OH)Dがlipid raftに作用してeNOSの活性を制御している可能性が示唆された。同様の変化が生体内においても生じるか否かについて、動物での検討を進めている。通常の動物に25(OH)Dを投与すると、腎CYP27B1により1,25(OH)2Dに変換され、得られた結果が25(OH)Dによるものか1,25(OH)2Dによるものか不明となるため、CYP27B1ノックアウトマウスを用いて1,25(OH)2D産生ができない状態で、さらなる検討を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Maxacalcitol ameliorates kidney injury in Dahl salt-sensitive rats in a renin-independent manner.2010

    • 著者名/発表者名
      井上和則、松井功
    • 学会等名
      The 43th Annual Meeting of the American society of Nephrology
    • 発表場所
      Denver, USA
    • 年月日
      2010-11-20
  • [学会発表] Maxacalcitolはレニン抑制非依存的にDahl食塩感受性ラットの腎障害を改善する2010

    • 著者名/発表者名
      井上和則、松井功
    • 学会等名
      第29回腎と骨代謝研究会
    • 発表場所
      東京、日本
    • 年月日
      2010-10-02
  • [学会発表] オキサロールの腎保護作用2010

    • 著者名/発表者名
      松井功
    • 学会等名
      オキサロール 10周年講演会
    • 発表場所
      東京、日本
    • 年月日
      2010-09-07
  • [学会発表] Maxacalcitolはレニン非依存的にDahl食塩感受性ラットの腎障害を改善する2010

    • 著者名/発表者名
      井上和則、松井功
    • 学会等名
      第53回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      神戸、日本
    • 年月日
      2010-06-17
  • [学会発表] Maxacalcitol ameliorates kidney injury in Dahl salt-sensitive rats in a renin-independent manner.

    • 著者名/発表者名
      松井功
    • 学会等名
      XLVII ERA-EDTA congress
    • 発表場所
      20100627(Munich, Germany)
  • [図書] 医学のあゆみ「ビタミンDの腎保護作用」2010

    • 著者名/発表者名
      松井功(共著)
    • 総ページ数
      256-256
    • 出版者
      医歯薬出版

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公開日: 2012-07-19  

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