研究課題
挑戦的萌芽研究
てんかんの有病率は約1.0%で、その70%は小児期に罹患する比較的 頻度の高い疾患である。このうち、小児難治性てんかんは他の障害を合併し日常生活を困難に することがある。これらてんかんのうち、大脳皮質形成異常(FCD)を原因とするものは少なく ない。FCD は大脳皮質の一部分に異形成がみられる疾患であり、臨床的には難治性てんかんを 呈する。本研究では、cell sorting 技術とCGH アレイ解析を用いてFCD の原因遺伝子を探求す る。 本研究は、当該倫理委員会の承認のもと行なった。対象は4 例のFCD と診断され、研究の同 意を得た患者DNA である。FCD 病巣と血液からDNA を抽出し、Agilent CGH アレイ(SurePrint G3 human CGH マイクロアレイ1M)を用いて解析を行なった。その結果、4 症例に共通の遺伝子は なく、3 症例に共通の遺伝子は2 つ、2 症例に共通の遺伝子は13 あった。これら15 遺伝子の機 能と発現から6 遺伝子に絞り込むことができた。今後、患者病理検体を用いた免疫組織化学や イムノブロット等を用いたvalidation を行い、病因性を追求する。
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